ハートのようなマーク、伝わるでしょうか。
列ごとに、上下の向きを互い違いにしながら。
久しぶりに手掛ける打刻で、アローヘッドと呼ばれています。
ちょいとばかり手強いです。
こないだのイベント会場でいただきました、蝶番の名刺入れのセミオーダーなんですよー。
木槌で叩く刻印の先端は、7mm×4mmです。たった今、ノギスで測ってみました。
それを、ちょっとずつずらして打ちます。
そして、縁の仕上げには、もう2種類の刻印を叩いていきます。
めっちゃ細かいことしてると思いますかねー。
ところが、こういうのを作っているときの気分は、不思議とのびのび大らかでして。
完成でーす。
オーダーメイドのスケジュール帳カバー。
少しでもね、人のためになる仕事が出来たでしょうかね。
本日は、こちらを紹介させてください。
二冊の変形A5のスケジュール帳に掛けたいとのことで、内側に補助のベルトを取り付けています。
こういうのあるとね、片方の表紙だけ掛けても落ちにくいので。
さらに、間にいろんなものを挟んでも太らないのがよい。
ということで、かなり余裕ある大きさになりました。
挟んで写してる手帳のようなものは、厚紙とダンボールで作りました。
オーダーメイドのご依頼者様からお聞きしたサイズのレプリカですねー。
これで、お役目を完了しました。
気に入っていただけるよう祈っております。
「さあしっかりお仕えするんだよ」なんつって。
*写真はクリックで拡大できます。
*打刻部分にはモザイクを掛けています。
すべてのパーツが一つに。
優雅っつうのかなー。アールデコ風っつうのかなー。
ありそうで無いでしょ。こんな感じのを目の前では見たこととか。
姿を現しました。オーダーメイドのスケジュール帳カバー。
毎回感じる、失ったものを一つ取り戻したような不思議な感覚です。
そういえば昔ね「ほとんど方向は合ってるんだけど、ちょっとだけずれてんだよね」って話してたときがあります。
仕事の話ですね。まだ、会社員だった頃のこと。
そのズレがですね、ズレズレーってなってもね、なかなかね、すぐに応じられないもので。
体をこわしましたね、結局。
今まさにズレズレのお方は、お体ご自愛くださいな。
さて、一つ作るごとに、ズレが直るのかな。
どろろみたいに。
知ってますかねー、どろろ。手塚治虫の。
ととろでもとろろでも無くて。
ふとね、なんのために生きてるんだろう。
そう思うことが度々ありました。
いやいやいや、軽～くですよ。重たい感じじゃ無くて。
さて、作っているのは、スケジュール帳カバーの本体。
右側が “H” 型になってるのは、ペンホルダーを先に接着したためです。
ぐーたらのんびり作っているようで、染めたレザーが乾くのとタイミングを合わせているので、実は最短かも知れません。
ちなみにね、23日のイベント用のお品も作り進めてます。
個性的な手作り品がいっぱいで…って路線は、時間切れでつるっと諦めまして。
でもせめて、クリスマスイブのちょっとした話題くらい提供したいな―って思ってまして。
「友達が面白いもの作っててさー」なんつって。
シャメ見せたりして。
…そういえば、不思議なもので、こういうものを作るようになって、なんのために生きてるんだろうと思わなくなりました。
どんなふうにしたら個性が活きるのか。
…最初に、打刻したコーヒーブラウンのレザーを赤く染めたとき、この染色をこんなにも繰り返すとは思いませんでした。
目立たないんですよ、赤色が。
染めていないものと比べれば、何かが違うことは分かるんですけども。
写真をカラー印刷した時の、黒のインクだけのと三色のインクで作った黒の違いみたいな。
この写真も、かなり目立つ角度で撮ってます。
個性を活かせるかどうかは、ほんとにちっちゃい差なのかな。
始まりました。
オーダーメイドのスケジュール帳カバー作り。
打刻したレザーは5枚。
一枚だけモザイクを掛けております。
反っては直し、反っては直し、反らなくなるまで。
おなじみの光景ですねー。
ともすると、本当の願いを忘れる人生みたいな。
本来の姿はね、反ってなんていないんですけど。
打刻のために入れた水が乾く道中で反りまして。
そういうときもあるもので。
出そろいました。
これから作るスケジュール帳カバーのパーツたちです。
本の形のカバーにしては、パーツ数が多め。
オーダーメイドでは増えがちです。ご要望がありますから。
無理だ―って思えるご要望でも、はじめは拒まずにお聞きするようにしてるんですよ。
そのままは形に出来なくても、大切なところを活かして、ちょっと変えて作れたりするので。
そんなにはこだわっていない希望に埋もれてしまって、無理になっちゃってることも多いので。
どうしてもかなえたいことが。