「額に汗して働く」って、気持ちいいですよね。
果報者な感じもするし。
そんなこと言いながらエアコンを掛けまして。
涼しい中でぬくぬくと進めております。
大切なブックカバーに汗染みがついては困りますのでね。
さてさて、制作の模様はですね…まだパーツごとの下ごしらえです。
毛羽立つ側面をヤスリで整えて、樹脂入りのワックスを染み込ませて磨きます。
乾いて固まったら、ヤスリ掛けで整えて、樹脂入りのワックスで磨きます。
その過程で、レザーの端でどんな事が起きてるかは、きっと想像した通りです。
すると…ジャンっ、こんな感じ。
他のパーツ達の下ごしらえも進みまーす。
さて引き続き、オーダーメイドのブックカバー作りの様子です。
ハトメ抜きとノミでもって、一つひとつ打ち抜きますよ。
土台になるのは、お馴染み蝶番のブックカバーですね。
なんでもね、下ごしらえって手間が掛かるものですよね。
水鳥も水面下では足をバタバタと…してるとは限りませんけども。
公園とかでよく観察するとアレですよ。
のんびりするときは、水面下でもダラーっとしてますからね。
力を抜くときは抜きまして、しなやかに生きていきたいもので。
あれっ、余計な話ほど長くなるものですね。
でもノミを叩くのだって、指先が変に力んでると曲がっちゃうんですよ。
読書は数や速さじゃないと思う。
「ビジネスマンなら週に○×冊は読まないと」とかなんとか、ちゃんちゃらおかしいぜ。
…なんて、口が滑っただけです。ごめんなさい。
それに、私も３日で一冊を自分に課していた頃がありました。
さて、その話は置いておいて…
始まりましたー。新たなブックカバー作りです。特注の仕様ですよー。
レザーの裁断を終えたところです。数が多いでしょう。なんと、その数は実に１２点。
牛革は１ミリと２ミリ厚を使い分けてます。左右の赤いのは裏地のピッグスキンです。
さらに、ただ今発注中のパーツもあるんですねー。
まるで魔法の本になりそうで、もうね、作っててワクワクしちゃいます。
ところで、読書は数や速さじゃないって感じるようになったのは…
おそらく「課していた」というところに、何らかの原因のようなものがあるかもなーって思うんですよ。
本日は、お客様の声をご紹介させてください。
ブレスレット “PIECE” のカスタムをご依頼頂いたお客様からのメッセージです。
組込むメッセージの長さや、留め具にするかについて、繰り返しやり取りを重ねました。
チェーンとナス環の代わりに、腕時計のようなバンドで留めることにしました。
そして、一文字ひともじの “PIECE” も、サイズを変える為に新たに作っています。
不思議な感覚ですが…一人で行くには難しいところへ、お客様に助けて頂いて、たどり着いているようでした。
それでは、前置きが長くなりました。ご紹介いたします。
*写真はクリックで拡大できます。
*お客様の許可を得て掲載しています。
お客様の声（ブレスレット “PIECE” カスタム）
この度は、ありがとうございました。
届いたブレスレットを見た瞬間、思わず声をあげてしまいました。期待以上の出来上がりに感動です。
こちらのいろいろな注文に対応してくいただき、作品にしてもらえて、嬉しい気持ちでいっぱいです。つけ心地もサイズもばっちりです。
丁寧な仕事、こだわり、ありがとうございました。戸辺さんの作品に出会って、出来上がるまでを楽しめたことも、オーダーメイドならではのことでした。
ずっと大切に使い続けていきます。
どうもありがとうございました。
“PIECE” カスタム1
“PIECE” カスタム2
“PIECE” カスタム3
“PIECE” カスタム4
“PIECE” カスタム5
“PIECE” カスタム6オーダーメイドのご依頼、そしてご感想ありがとうございました。
完成です。
オーダーメイドの長財布。
黒革に、くっきりとステッチが見える黒糸の組合わせです。
カードポケットは１２か所と多めで、コインケースはファスナー閉じ。
そして出来る限り薄く。
いつもと違う雰囲気に感じるかもしれません。
でも、込められた魂は同じです。良きときに詳しくお見せしたいなぁ。
いつまで経っても、実際に手にとっていただくまでの期待と不安は変わらないものでして…
ただ今配送中でーす。
世の中ね、始まりがあれば終わりがあるなんて言いますね。
でも、それとは別の考え方もありますよね、きっと。
ところで、ご覧いただいてきたオーダーメイドの長財布作りは、今日で最後です。
ポケットの奥にヘラを差し込みまして。
ステッチの近くで余分に接着されてるところを切り開きます。
それから、全ての吟面にオイルを回しまして。生きいきと吸収して、見てて楽しいんですよ。
軽めに包んで、一日二日くらいこのままに。
さてさて、長財布作りの手を動かす工程はお終いです。
糸まで黒の長財布。
飾り気がまるで無いのに、存在感を感じます。
さて、レザーの切り口の仕上げを続けています。
ヤスリ掛けは終わりまして、染色して磨きあげます。
するとツヤツヤになっていきまして。もうね、光を返しますよ。
ちなみに、帆布（キャンバス生地）で磨いております。
ところで、この存在感の源は、やっぱり糸の太さだと思います。
具体的に糸のことに気がつかなくても伝わる印象と言いますか…
なんとなくね、ずっと前にやっていた黒ラベルのＣＭを思い出します。
「丸くなるな、星になれ」なんてフレーズだったと思います。
なんとなくね。
