忙しいという字は心を亡くすと書きまして。
…って話、ほんとだなーって思います。特に私の場合そうなんじゃないかって。
昔はね、仕事の優先順位を決めるときは、なにより締め切りだったんです。
「いつまでだー、いつまでだー」っつって。
そして、締め切りが近いのからやっつけていくと。
それはそれで大切なことですよ。
そりゃあ、締め切りと言えば、約束を守るってことですから。
…でも、心を亡くしやすいんですかねー。
そればっかり続けてると。特に私の場合。
やり切ることに目がくらんで、魂入らず。みたいなね。
今は立ち止りながら。
いっそのこと締め切りの方を伸ばせないかな？なんて。
どうしてもスピードが欲しいときも、ちょいちょい休んで。
薄暗い日だなーって思ってたら、温かい日が差してきまして。
オーダーメイドの長財布の試作も、完成が見えて来ました。
第二部です。
始めてつくるものは、ネットに載せたいよねって気持ちで第二部です。
オーダーメイドのキーケースの試作品で～すよ。
「あれ？かなりシンプルだねー」って、思いました？
実はねー。
かなりシンプルです。
しかしながらですよ。
ネットの画像検索で、似たものが無いのは検索済みです。
もの凄く深く検索したら、それは分かりませんけれど。
…とっても基本的なところの工夫。
奇をてらわない、贈り物への心遣い。
自分が大切にしてきたことを思い出したら、閃くように仕様が組み上がりました。
それにしても…
始めてつくるものを、一度に二つも任せていただけるなんて…
心おどっちゃう。
ずっと、時間を無駄にしてきたかも知れません。
手に持っている紙は、長財布の試作品のパーツです。昼間に撮った写真です。
横に線を引いている四角は、打刻を入れるとこです。
これをナチュラルレザーで作ろうって。
私のアイデアでは無いです。
オーダーメイドのお客様のアイデア。すごいセンス。
格子状の模様を始めてお聞きしたときは、ダミエみたいのを作りたいのかなーって思いましたが、全然違いました。
あっ、ところでですが、今日からまた第二部があります。何日くらいか。
話は戻ってオーダーメイド。
前回の手帳カバーの時もすげーすげー言いながら作ってました。
お客様のアイデアをですよ。
今回のご依頼でもね。
レザーの風合いの活かし方とか、私よりずっと知ってるのかも。
知ってる？いや、違いますね。
知識として知らないことでも、人生の経験上、なんとなーく感じる力なのか…
そういうものを任せていただけるって、幸せだなぁ。
あー。
無駄だと思っていたこともね、実は宝物だったのかも知れません。
悩んで…ますかね。
今日は「あっ、これって悩みかな。悩みなのかな？」って、ふと思いました。
キーケースのオーダーメイドのご依頼をいただきまして。
ご希望のイメージや使い方をお聞きしたのですが…
天使と悪魔的な奴らが好き勝手いうわけですよ。
天使「右が良いわよ？」
悪魔「いやいや～っ、左が良さそうだぜ？」
天使「左よりは上が良いんじゃなくて？」
悪魔「うーん、だったら右だね！」
天使「えっ？」
悪魔「えっ？」
…みたいな。
それで、暗くなってから歩って来たんです。
そしたら、不思議なもんで、天使と悪魔が仲直りしてくれたみたいです。
お前もいろいろ考えてたんだなーっ、なんつって。
考え事で行き詰ったら散歩が良いなんて聞きますけど、ほんとですね。
先にお話しますが、照れながらですよ。ほんと照れながら。
かなりお褒めいただいていて、個人的には面映ゆい限りです。
レザーの蝶番を用いたオーダーメイドの手帳カバーのご感想が届きましたので、ご紹介させて下さい。
写真は、お客様がとても可愛がられているワンちゃんと写していただいたものです。
お客様の声（オーダーメイドの手帳カバー）
お客様の愛犬とともに2 それは、突然舞い降りたアイデアでした。
蝶番のカバーを、日めくりの日記兼用スケジュール帳にオーダーできたら、毎日工場長の心のこもった手作りのレザーアートと一緒にいられる。工場長に、毎日綴る、手帳のカバーを作って欲しい。
そんな思いつきから、無謀なお願いをいたしました。
イラストを描いてみたところ、細かいところの帳尻が合わず、一体どうやってゴールに辿り着くのか、想像もつきませんでした。
何度も何度もメールを頂いては細かい微調整を繰り返し、いま、魔法のような、夢のような、世界にたった一つの手帳カバーが手元にあります。
宝物。まさに、その一言につきます。
一生使えるものを、とお願いし、宝の地図を中に秘めているような、雰囲気と、魅力のこもった手帳カバー。
わがままや、無理難題をすべて叶えてくれて、本当に感謝の言葉もありません。使って行く間に、少しづつ味が増すと思うと、今からワクワクして仕方がありません。
今後とも、私の人生のそばでずっと見守っていてくれる手帳カバー。私の宝物。
このままずっと、
工場長の魔法にかかったまま、幸せな気持ちで日々の出来事を綴っていけることが、本当に幸せです。心から、感謝しております。大切に使わせていただきます。
本当にありがとうございました。
*オーダーメイド品につきましては、次のリンクをご覧ください。
本日は、オーダーメイドの手帳カバーを紹介させてください。
繰り返し、お客様とアイデアをやり取りして生まれた一品です。
レザーの蝶番で開閉する以外にも、ワクワクするアイデアが満載です。
そしてなにより、このたたずまい。
尋常ではないオーラと言いますか…ネバーエンディングストーリーですよ。
なんだったらね、ストーリーと現実がオーバーラップしていきますよ。
なんちゃって。
素敵な作品の制作をまかせていただいて、本当に感謝です。
今回は簡単に数枚の写真を掲載しておりますが、後ほど、詳しいご紹介のページを公開したいと思います。
ありがとうございます。
*写真はクリックで拡大できます。
第二部です。
久しぶりの第二部。
今夜はね、オーダーメイドの手帳カバーを完成させようとしてますから。
撮ってるのは手帳カバーのベルトです。
曲線になってますねー。レザーを曲げた状態で貼り付けてます。
内輪差というと伝わるでしょうか。
どこで曲げるかが最初から分かっている物は、内側と外側のレザーを、最初から曲げた状態で貼り付けることがあります。
「なんだかよく分からないけど、これがレザーの柔らかさってものかしら？」
なんて思っていただけたら、最高です。
そして、ベルトループをくぐった先には、四囲をすいたレザーを埋め込みました。
ほんの1mmの厚みが、ベルトを抜けにくくするわけです。
そして、ベルトの先端は少しだけ薄くすいて、ループに差し込みやすくしました。
ベルト用のレザーは、表裏二つ用意しましたが、裏側だけが異様に長く切ってあったのに気付かれた方も、ひょっとしたらいらっしゃったかも知れませんね。
ベルトへの3つの心遣いを入れるためには、貼り付けて本当の長さが決まった後に裁断する必要があったんですねー。
