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2014年1月16日 秘すれば華なんていいますけどね

打刻面の染色(オーダーメイドのA4ノートカバー)
打刻面の染色(オーダーメイドのA4ノートカバー)

染めたばかりのレザー。
目立たない、隠し味のような赤です。
オーダーメイドのノートカバー用のパーツですよー。

乾くまでは、鮮やかなので目立ちます。
それに、乾いた後でも陽の光の中の方が分かりやすいです。

大切なことこそ隠す。
分かっていて隠すことを選んでるなら良いと思う。
秘すれば華なんていいますし。
もったいないのは、隠したくないのに隠しちゃうことだと思う。

それでも、秘めたものに気付ける方は確かにいます。五感が鋭い人ねー。
こないだのイベントでも、この染色に気付いた方がおりました。
そういう人に会えるのもいいもので。

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2014年1月15日 (第二部) 小さな一歩を重ね続けて

オーダーメイドの三つ折り財布のパーツの下ごしらえ
オーダーメイドの三つ折り財布のパーツの下ごしらえ

すべてのパーツの下ごしらえが完成しました。
オーダーメイドの三つ折りのお財布のパーツです。

おめーらも、ようやくやる気出してきたか―、なんつって。
ちんたらちんたらやってきたのに、急にやる気になってるように見えるかも知れませんねー。
「おめーも、ようやくかー」みたいな。

でも、本当は違うんですよ。

裁断したとこのヤスリ掛け。番手を変えて二回。
裏面の磨き。切断面の磨き。切断面を磨いたことで毛羽立った裏面を、もう一度磨き。
ちなみに、団長さんやミチコさんの後姿を磨くときは、必ず型にはめます。

…外からは見えずらいとこです。五感をフル活用して、手触りや撫でたときの音。
小さな一歩をね、重ね続けてるわけです。

本人すら気がつかなくったってね。
ちなみにー。団長さんやミチコさんの後姿…これで、見おさめですよー。

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2014年1月15日 冬なのにポカポカだと、気分まで穏やか

オーダーメイドのA4ノートカバー用の打刻
オーダーメイドのA4ノートカバー用の打刻

雪の予報でしたが、那須は良く晴れてます。
夕方になると、西日が差し込んできてとくにあったかポカポカ。

さてさて、打刻してて思います。
繰り返してるうちに、だんだん出来ることもあるよなーって。

このところ、打刻を入れる作品が多くなりました。
この打刻パターンもね、だいぶ、お馴染みになってきた気がしまーす。
ちなみに撮ってるのは、A4ノートカバーのパーツたちです。細かいとこへの打刻ですね。

それでさ、打つのって、あんまり得意じゃなかったなーって。
なにか芯があれば、その周りの苦手もいつの間にか消えたりするなかなーって。

冬なのにポカポカあったかいと、気分まで穏やかになるみたいに。

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2014年1月13日 (第二部) 暖かくして手を動かせるなんて

オーダーメイドの三つ折り財布の下ごしらえ
オーダーメイドの三つ折り財布の下ごしらえ

那須の冷え込みは厳しいです。
そんな中、暖かくして手を動かせるなんて、嬉しいなぁって、しみじみ。

三つ折り財布のカードポケットを、一つひとつを下ごしらえしてます。
口の部分をヤスリ掛けしたり、奥の縫う部分をすいたり。

ブルブル震えながらでは、きっとアレですよ。厚着して震えながらでもキーボードは打てるけど。
言い訳に聞こえるかもしれませんけど…

ブルブルしながら革をすくのはなぁ…
ふと気付いたら指先が血まみれになってて、指のどこを切ったのか寒くて分からなくて、レザーに血が付かないようにしたくって慌てる、みたいなね。
かるーい、トラウマみたいなものでしょうかね。

そんな思い出があるから、よけい嬉しいんですかねー。
寒い中で、あったかくしてお仕事。良いもの出来る予感。

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2014年1月13日 小さな吟面の塊のパーツ

長さ22センチ、幅6ミリのレザーパーツ
長さ22センチ、幅6ミリのレザーパーツ

6枚のレザーを貼り合わせて作ったパーツです。
オーダーメイドのノートカバーで、レポート用紙の重みを支えるストッパーになる予定です。

ノートカバーの中で、このパーツが目立つことは無いと思います。
縁の下の力持ちです。

ところで、このパーツ。一本の針だけで支えても、まったくしなりしません。
素材の特徴ですね。

そうですねー。だいたいレザーの表面から3ミリくらいの深さになると、繊維が粗くなって、密度の違うスポンジみたいになるんです。
指で同じ力で押したときに、凹み具合が場所によって違う感じですかね。

そこで、表面から1ミリの、吟と呼ばれる部分を6枚重ねちゃったわけです。
いっちばんきめ細かい繊維の塊みたいなパーツになりました。
でも軽いんですよ。お箸より軽いです。

針も、真っすぐ真ん中に刺さってる。
まだハードルは残されてますが、きっと、最初の関門は抜けましたね~。

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2014年1月12日 (第二部) 「いや~っ、いい湯だったね~」なんつって

エンボッシングによって現れた “ミチコ” と “団長”
エンボッシングによって現れた “ミチコ” と “団長”

「ミチコさん、団長さん、本番ですよ」なんつって。
本番の三つ折り財布用のレザーに、お二人の姿を浮かび上がらせました。

どうでしょね。
二人とも試作品より可愛らしくなってると思うのですが…
垢ぬけたっていうか、表情が柔らかくなったっていうか。

ご依頼者様からコメントで頂いたイラストとか、紹介いただいたサイトを見まして。
可愛らしくしてるポイントはどこか、良いとこ探ししましてね。

…ところで、この加工をした直後は、レザーはとにかくびしゃびしゃに濡れてます。
言わば、水もしたたるミチコと団長。
「いや~っ、いい湯だったね~」なんつってたりして。

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2014年1月12日 テスト勉強って結局身につかなかったりするもの

特殊な縫い穴を開けていく様子
特殊な縫い穴を開けていく様子

正気の沙汰じゃ無いと言いますか…
幅6ミリで長さが22センチのレザーを6本切り出して、それぞれの真ん中の線に4ミリごとに穴を開けてます。

なぜこんなことしてるのかっていうと、アレです。
最期は全部貼り合わせて縫います。そのね、縫い穴を開けてるんです。
オーダーメイドのノートカバーのパーツの一つに。

うまくいくかどうか分からないので、早めに取り掛かってます。
でもテストじゃないですよ。本番です。
ほらっ、テスト勉強って結局身につかなかったりするでしょう。

「貼ってから開けりゃいいのに?」って思うかも。
確かにそう。
でもねー、良い予感しないんですよ。

そもそも柔らかい素材なので、まず無理だろうなって。
コンニャクを6ミリの棒に切りだして、4ミリ毎に穴を開けてくのって、難しそうでしょう。

それにさっ、一念岩も通すと言いますからね。革だけど。
これが上手くいったら、とても手縫いには見えないんじゃないかな。
さては、そういう機械があるでしょ?みたいな。
「オーゥ・メード・イン・ジャパン・スゴイネー」つって。