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2014年11月3日 「いつもより多めに回しておりま~す」

潤沢にオイルアップしたレザー蝶番の名刺入れ
潤沢にオイルアップしたレザー蝶番の名刺入れ

「いつもより多めに回しておりま~す」
仕上げのオイルのことですよ。
さて、ひとつ完成っでーす。レザー蝶番の名刺入れ。

小さな一歩が幾つもありまして。
たっぷりオイルアップもそのうちの一つです。

秋晴れの中、なかなかに晴れがましい姿に見えます。
あっ、そう言えば連休も最後ですね。楽しんでるかな。

さてさて、手触りもしっとりボリューミーですよー。触ってみて欲しいなぁ。
念のためですが、触ってもペタペタしないよ。そこは大丈夫。

そう言えば4つ一度に作ってましたよね。
その他のみんながどんな塩梅に進んでるかについては、まった明日~。

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2014年11月2日 「どうすればよいのですか、マスター?」

レザーの裁断面の仕上げ
レザーの裁断面の仕上げ

「失うことへの恐れは、ダークサイドへとつながる」*1
僕たちの小さな緑色の友達は、かつてそう教えてくれました。

さて、裁断面をまるーくヤスリ掛けしまして。
アレですよ、お腹のレザーは繊維が荒くて乱れがちなので、優しくですよ。
磨き上げるとこんな感じ。
いつも通り蝶番の方の角を尖らせましたが…
これはちょっと無理がある感じ。柔らか過ぎかな?丸み付けようかな?
今回も完成に近づいておりますねー。

ところでさ、作り始めたころにお話したと思うのですが。
NTTドコモさんからのショップへのお誘いの連絡が来ませんねえ?
ちょっと実験もしたいと思って、4ついっぺんに作ってるのですが…
あれー?

*1:「スターウオーズ エピソード3/シスの復讐」より。マスター・ヨーダの教え。

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2014年10月7日 四十四カ所磨き

仕上がったばかりのレザーの蝶番
仕上がったばかりのレザーの蝶番

数にして44ヶ所。
凸凹の、凹んでるとこの内側を、一つひとつ磨き上げます。
レザーの切断面があらわになってるとこですね。

ココはねー。
仕上がりが、直線のとこと同じレベルにはならなくて。どうしてもですねー。

それで、磨き方は色々な方法を試してきまして。
ステンレスの棒や、棒ヤスリの持ち手の部分や、あげく、つまようじに帆布を貼り付けたものを作ってみたりしてます。

さて…磨き上がりました、蝶番。どうでしょね。
ここまで来れば、間もなく完成です。オーダーメイドのブックカバー。

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2014年10月6日(第二部) 月と埃の中で

削り終えた蝶番のレザーブックカバー
削り終えた蝶番のレザーブックカバー

別れの曲ってあるでしょう?
ピアノでさ。
アレってさ、綺麗なメロディーだけじゃ無くて、途中の狂ったようなとこがあるから良いんだって、誰か言ってましたね。

こちら、蝶番のブックカバー作りの模様です。
なんだかみすぼらしい、ホコリまみれの姿…と、いうわけではありません。
ヤスリ掛けを全て終えたところです。

言わば本当の姿になる前のサナギみたいなとこかも知れません。
ここから最後の磨き仕上げに入ります。
削ったレザーの粉を綺麗さっぱり払って参りますよ。
もうね、作業台に降り積もった掃除はすっかり終えてまして。

それにしても、月の美しい夜でして。

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2014年10月5日(第二部) 断念、削りカスの山

レザー蝶番のヤスリ掛けの様子
レザー蝶番のヤスリ掛けの様子

「こんなに削ってやりやしたぜっ」みたいなのを撮ろうと思ったのですが…
どうも上手くいかないので、あきらめました。

さて、こちらはオーダーメイドのブックカバー作りの様子です。
蝶番のとこって、直線に比べてどうしてもたくさん削ることになるんです。
それで、削りカスの山でも作れば分かりやすいかなーって思いまして。

ところがどっこいしょ。
集中する程にね、払ったり吹いたりしちゃうんです。癖ですねー。
ゴシゴシゴシゴシって削って、サっと払って、「あっ」つって。
カリカリカリカリって削って、フっと吹いて、またまた「あっ」つって。

集め直すのアレなので、ヤスリ掛けした蝶番を撮りまして。
コイツがまろやかに削り出された姿を見るのは、大好きなのです。

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2014年8月19日 パワーリストの最後の仕上げ

ニートフットオイルの塗布(パワーリスト用)
ニートフットオイルの塗布(パワーリスト用)

残暑が厳しいですなー。
でもハーゲンダッツ頂きましたのでね、苺のね、気合十分です。

さて、最後の仕上げです。
ぼやっと写ってるのはウールの塊。
これにね、牛の骨髄から採ったオイルを染み込ませまして。
優しく塗っていきます。二度塗りですよ。

したっけねー、レザーが活き活きして見えるんですよ。
みるみる染み込んで、久しぶりにご飯にありついたみたいな。見てるとこっちまで嬉しくなります。

そう言えば、前にお客様から聞いたことがあるんです。
届いた作品を飼い犬がぺロッて舐めたって。
牛の革に牛のオイルを塗ってあるからひょっとしたら…
でもレザーはタンニンでナメされてるし…
どんな感じがしたのかなー?

さておき、まもなく完成、パワーリスト。

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2014年8月18日 仕上げの研究

裁断面の磨き上げ前後(パワーリスト用)
裁断面の磨き上げ前後(パワーリスト用)

オーダー品じゃないのをこれ幸いに、このところ研究してた仕上げ方を試してみまーした。

さて、レザーの裁断面の仕上げです。
教科書通りなら、溶剤の厚塗りに気を付けるところです。
特に、レザーと色のコントラストが大きかったり、粘度が低いサラサラの溶剤ではなおさらなんです。
はみ出したら終わりです。修正は効きません。

ところがどっこいしょ。
今回は、たっぷりと盛るように溶剤を塗ってます。

まず、中央、表側、裏側の3つのエリアに分けまして。
それぞれのエリアに溶剤をたっぷり盛ります。
一周終える頃、最初に塗り始めたエリアの溶剤がほとんどレザーに吸収されてます。
すかさず2週目を盛っていきます。

溶剤がこぼれないように手に持ったまま待ちまして。
表面に液体独特の艶が消えたところで帆布で磨き上げるというチャレンジ。

どうでしょね。
これまでの仕上げとは格が違う美しさに感じます。
物作りは奥が深いですね。そして楽しいなぁ。