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2014年9月29日(第二部) 元々の良いとこ

レザーの床(とこ:裏側)磨きの様子
レザーの床(とこ:裏側)磨きの様子

夕陽に照らされるレザーの裏側…
指でなぞれば、柔らかい凸凹が感じられますよ。
それを、ガラス板でもって磨きまして、毛羽立たないように仕上げます。

さて、オーダー品のブックカバー作りの続きです。
蝶番になるとこの穴は開け終わりましたが、まだ下ごしらえが続きます。
裏地は貼りませんで、レザーそのものの床面が活きるように。

左に写ってるのが磨いたものですね。
昔、このムラっぽいのを完全に塗りつぶしてみようと試みたこともありまして。
でも今は、このくらいが丁度よい塩梅だと思ってます。
元々の良いとこにちゃんと気付くのも、大切かも知れませんね。

そうそう、磨いた後でも、指でなぞれば凸凹が控えめに感じられますよ。

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2014年9月28日(第二部) レザーの下ごしらえに思うこと

レザーの床面(とこめん:裏側)
レザーの床面(とこめん:裏側)

牛革の後ろ側です。床(とこ)なんて呼びますよ。
血管の跡はありますが、すっごく繊維が整った美しいレザーです。

こちらは、オーダーメイドの蝶番のブックカバー作りの様子です。
下ごしらえでして、木槌でノミをトンテンカンテンやっております。

ひょっとしたら、どこかで同じ牛のお肉を食べているかも知れないなーなんて思います。
乳牛や肉牛の皮がなめされたものなので。
いえね、近頃は、魚は刺身の状態で泳いでると思ってる子がいると聞きまして。
流石にね、それはネタだと思うんですが。

でも、食べたり飲んだりはするけど、どんな命なのか知らないものは沢山あるでしょう。
私はいっぱいあるなぁ。
そんな中で、つながりを感じる自分なりの窓口かも知れないですね、レザーは。

さてさて、もうしばらく木槌を使います。

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2014年9月27日(第二部) 再開です。ブックカバー作り

蝶番のレザーブックカバー用のレザーと糸
蝶番のレザーブックカバー用のレザーと糸

材料そろいましたー。
オーダーメイドの “蝶番のレザーブックカバー” も制作スタートでーす。
ほんの少しサイズをカスタマイズして、裁断まで完了してます。

少し香ばしいような香り。
植物タンニンでナメされて、日の浅いレザーの香り。
手触りもしっとりとして、良い塩梅。ほら、レザーは質の差が大きいので。

今回は糸も足りないってことで仕入れまして。
ノマドバコさんから分けて頂いているマクラメ編み用の糸です。右下に写ってるのね。
一本160メートルあるそうで。
レザーを縫うときのピッチが、一針3~5ミリなんですけどもね。
だいたい平均4ミリとして、使い切るには…
いやいや、考えないでおきましょう。

さてさて、制作再開です。

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2014年9月25日 アナログで失礼します

方眼用紙と厚紙による型紙
方眼用紙と厚紙による型紙

またレザー用の型紙を切り抜いてます。
蝶番のブックカバーのサイズ違いをご依頼いただきまして。
ほんの少しの違いですけどもね。

ところでこういうのはさー。DTPだイラストレーターだというこの時代。
もうね、ほんとアナログですよ。
方眼用紙に型を手書きしまして。厚紙2枚と貼り合わせて切るというね。
でもですよ、綺麗にパチッと切り取れると心地よいもので。
あれだ、一つのアハ体験と言ってよいじゃなかろうかと。
「アハっ」つって。

ところがどっこいしょです。
材料が足りないため今日はここまでで中断なのです。
残念、発注はしてあるのですが、糸もレザーも足りなくて。
再開は明後日位になる見込みです。

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2014年8月3日 完成、オーダーメイドのブックカバー

完成したオーダーメイドのブックカバー
完成したオーダーメイドのブックカバー

はい、というわけで完成です。
特別なレザー蝶番のブックカバーです。

オーダーメイドですので、もう早速ね、発送しております。
今頃はクロネコさんが「よっこらしょっ、よっこら庄一っ」なんつってせっせと運んでると思います。

今回も、完成までになかなか時間が掛かりましたが、いかがでしたでしょうね。
ただ面白がって作っているようで、作る順番がきっちり決まっていたりとか、気付かれたかもしれません。
個人的には、なんだか寂しい気持ちもあります。正直なところ。
楽しいひとときの終わりみたいな。パーティーズオーバーですねー。

それでも、見て下さいな、このレザーの若々しい色合い。
これからどんどん色艶も成長して行きまして、ご主人様に長くお仕え出来たらいいなと思っております。

さて、夢工房の作品がまた一つ完成しました。
引き続き楽しく作っていきたいと思いまーす。

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2014年8月2日 間もなく完成。オーダーメイドのブックカバー

二度目のコバ磨き前の様子(オーダーメイドのブックカバー)
二度目のコバ磨き前の様子(オーダーメイドのブックカバー)

ほとんど完成に見えるでしょうか。
もうねー、ワクワクしますねー。
ブックカバーになった姿が想像できます。
実際にこれで本を読んだらどんな感じがするのかなぁ。
本をすごく大切にしてる気持ちになりそうだし、楽しい気持ちにもなるかなぁ。

などと妄想がモクモクと浮かびます。
でもその前に…もう一度、外回りにヤスリを掛けます。そしてもう一度磨くので。
「もういいじゃない」って思うかもしれません。
いえいえ、ここが勝負どころなんですよ。
一回目に磨いたときの樹脂がすっかり乾いてからが効果的な二回目なので、昨日の内に一度目を終わらせておいたってわけです。

したっけいよいよ合体ですよ。
もうすぐ、完成です。

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2014年8月1日 磨きあげた蝶番を接写

蝶番の仕上がり(オーダーメイドのブックカバー)
蝶番の仕上がり(オーダーメイドのブックカバー)

初公開じゃありゃしませんかね。
仕上がった蝶番の接写です。

レザーの裁断面に茶色のアクリル樹脂を塗りまして。
乾く前に磨き上げるとこんな感じ。艶が出てますねー。

さてこの「乾く前」ってのが曲者でして。
かなり気を付けないと、色がはみ出しちゃいまして。そこは塩梅です。
叩いた時の音でスイカの良し悪しが分かるなんてのと、きっと一緒。
しかしアレですよね。
どんな物作りだって、仕事だって趣味だってスポーツだって、塩梅は大切でしょ。

さて、この仕上げ時間が掛かって大変そうでしょう。
どの位かかるかは…それは秘密です。
大変どころか変態だと思われそうで。