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2015年10月7日(第二部) 革の蝶番のお話です

革の蝶番を削り出してゆく様子です。
革の蝶番を削り出してゆく様子です。

今宵も更けて参りましたね。
ちょいと水割りでも傾けまして。クダ巻きましょうか。
アレですよ。
寒くなってきたら見栄はらないで暖かいカッコした方が良いですよ。

さて、夜なべで手を出しましたのはね。
なおざりになってたブックカバー作りの模様ですよ~。
ここらでさっ、ちょっくらびっと挟み込んでいこうかと思いまして。
削ってけずって、理想の形に近づけます。

革の蝶番づくりはねっ、ず~っと研究してまして。
こんな変わったことしてるのは、他に誰も知りませんで。
今宵も夜なべの研究です。

それでも今回のはね、今年の研究の集大成になるかもです。
笑っちゃうくらい小さな一歩ですけども。
つってもね、何杯か呑んだらアレですけどもね。

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2015年10月3日 革の色のお話です

染料仕上げによる黄色の革です。
染料仕上げによる黄色の革です。

うららかな土曜の午後。
久しぶりに真面目に革のお話おはなしっで~す。

さて、黄色いブックカバーをこさえてるわけですけどもね。
「黄色?」って思うかも。
黄土色か…ちょっと赤みが入ってるかな?なんて。
難しいんですよ。こういう薄い色。

したっくれ貴方は「鮮やかな黄色の革製品なんていっぱい売ってるよ~」って言うかも。
…さて、どうしてなんでしょうね?

説明しようっ(富山敬風)。
革の表面に塗料を厚めに塗ることで、どんな色にも出来るんです。
ムラ無く鮮やかに、黄色でも白でも蛍光ピンクだってOK牧場。
傷やシワが見えなくなるのもメリットで、顔料仕上げと申します。
普通にショッピングしてて目にするのは、たいがいコレです。

ただ、個人的に染料仕上げの革を使いたいのです。
したっくれ色も限られます。
例えばね、グレーの革をずっと探し続けてるけれど、今だ気に入るものに出会えません。

いちがいにどっちが良いとは言えませんけども。
やっぱ好みの問題かな~。

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2015年10月2日 濡れ手に粟の新しい型紙です

蝶番のレザーブックカバーの背表紙部分の新しい型紙です。
蝶番のレザーブックカバーの背表紙部分の新しい型紙です。

世間はね、秋本番ですよ。
私もね、モンブランとかカボチャシュークリームとか頂きまして。
やっぱ時期じきのものは美味しいですね~。

さて、制作の方もですね。
今年中にと考えてたのをコツコツ進めておりますよ。
なんだか良く分からない写真ですが、新しい型紙で~す。
蝶番のブックカバーの背表紙のとこです。

実際に革でこさえ始めてますよ~。
手縫いのステッチがより美しくなり、強度も上がるという一石二鳥です。
いや~っ濡れ手に粟ですなぁ、なんつってニマニマしながら。

…手間もずいぶん増えますけどもね。
この作り方に気付いたら、もう試さずにはいられません。
質を磨き続ける一本道ですよ。

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2015年9月6日(第二部) ドジで間抜けな亀話

一見、問題ないブックカバーに見えます。
一見、問題ないブックカバーに見えます。

日曜の夜も更けて参りましたね。
忙しい仕事が始まる前に、ダメダメな失敗話でもどうでしょう?
ぼちぼち、ウィスキーでも舐めまして、クダ巻きたいと思います。

問題はこないだ作ったブックカバーです。
文庫本さいずなのに、文庫本が入りませんでした(涙目)。
笑って下さいな。

話はずいぶん前にさかのぼります。
味のあるブックカバーをこさえたいって思いましてね。
いっと最初に文庫本のサイズを調べたんです。

したっけさ~っ、定型ってのは一応あるんですけどもね。
実際、出版社によってまちまちでして。大体こんくらいって感じ。
新潮文庫は しおり付きだからちょい大きいのか~、なんて言いながらね。
しかも、すごく昔のは文庫本と呼べないようなのもあるんだ~って。
かと言って、大きすぎてもカッコ悪い~。
そこで、ほとんどの文庫本は大丈夫ってサイズに決めまして。作り続けて来ました。

時は流れ、革と糸だけで蝶番を作ることにハマりまして。
制作の経験を重ねながら、少しずつ蝶番を小さくしてゆきました。
小さくなるほど精緻になるスタイルが、嬉しく思いました…

一冊だけ、妙にサイズが違います。
一冊だけ、妙にサイズが違います。

そして今回。
背表紙の幅をご指定のオーダーメイドです。型紙も新たに起こすことに。
本棚に、ご依頼の幅とぴったりな文庫本を見つけます。
その一冊だけ、定型より5ミリも短いとは気付けずに…

いっとき しょぼくれましたけども…
これだから、面白いのかも知れません。

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2015年9月4日 完成ですっ、再制作のご依頼に感謝を込めて

完成です。オーダーメイドのブックカバー。
完成です。オーダーメイドのブックカバー。

今宵も更けて参りましたね。
金曜の夜です。楽しくお過ごしかも知れません。
ぼちぼちこっちも水割りなど舐めてクダ巻いてまいります。

さてジャーンっ。
完成です。
オーダーメイドのブックカバーっで~す。
まさかのサイズの間違いで、再びこさえた一品です。

よ~し出来た~って、水割りを汲みまして。
実は、ブックカバーでサイズをミスしたのは初めてです。
そのダメダメなドジ話はまた今度としまして…

作り直しさせていただけて、本当に良かったです。
もし、なによりも納期が大事な制作だったら、完全な失敗でした。
水割りと一緒になって、貴重な経験が沁み渡ります。
そしてねっ、つくづく果報者だな~って呑む酒のうまい夜です。

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2015年9月3日 再制作、ぐんぐん進んでま~す

蝶番のコバ仕上げの三段階です。
蝶番のコバ仕上げの三段階です。

幸運の女神は前髪しか残っていない。
みんな、通り過ぎてから慌てて掴むから後ろ髪はすっかり抜かれてる。
誰かがそんなことを言ってました。

袖のポケットの床磨き。
袖のポケットの床磨き。

はいっ、そんなわけでオーダーメイドのブックカバーの再制作の模様ですよ~。
作り直しのチャンスを頂けたわけでですね。
どうしても外せないこと以外は、全部こちらに集中して参りま~す。

接着完了です。
接着完了です。

工程もグイグイ進んでゆきまして。
もう手縫いの準備に入りました~。

こないだの制作からの反省も取り入れまして。
手順を入れ替えたり蝶番を削る角度を調整したりしております。
早ければよいってものでもないですからね~。

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2015年9月2日 革を漉きつないだ裏側の様子

裁断が済んだパーツたちです。
裁断が済んだパーツたちです。

ちょっとしょぼくれた昨日。
でもね、ツキを呼ぶには笑顔を見せることっつって、今日も楽しく作っていきたいと思いま~す。
オーダーメイドのブックカバーの再制作ですよ~。

もうねっ、裁断がすっかり済みまして。
さすが二度目、手早いです。

それでさ、2色の革をつないだ裏側って見せたっけ?
見せて無い気がするな~っつって、撮りました。

両方の革を斜めに漉いてつなげるんですけどね。
こないだより漉き具合が良いな~って感じます。
さては、精神と時の部屋っぽいところで腕を上げたか?みたいな。

なんつって。
革の繊維が素直なんです。今回の方が。