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2014年10月13日 語ります。革の並み縫いの件

革を並み縫いしている様子
革を並み縫いしている様子

来てますね、超大型の19号。
こんな日は、温かいコーヒーとかココアを入れまして、家の中でおしゃんこらしてましょうよ。出来るだけ。

さて、今日はちょっと真面目に語ろうかと思ってます。
手縫いのお話です。
並み縫いってありますよね。お裁縫の基本的な縫い方で。針を布の表裏々々って通していくアレです。

革細工では、普通は並み縫いはしません。
ほとんどの場合で、求められる強さが得られませんので。
目利きでも「並み縫いされてる革製品を見たら、手抜きか素人が作ったものと見抜ける」なんて聞いたりして。学ぶ中でね。
するとね、だんだん革を並み縫いすることに抵抗感が生まれるわけです。

そこへ「並み縫いして欲しい」という要望を頂きまして。前の話ですけども。
並み縫いの持つ素朴な雰囲気が大好きってことで。
そりゃあ、なんとか考え直してもらえるよう色々と伝えました。別の案を伝えたりもしまして。

でもね、すごく偉そうに怒ってる人を見かけまして。なんだか自分を見てるような気持ちになりまして。…考え直したんですよ。
どんな場合でも、革の並み縫いは駄目なものなのか?例外無しなのか?…つって。

そして考えたのが、糸が革の内を通ってる部分を、一針ひとはり全部接着する手口です。
撮ったのは、縫い糸を引き切る直前に、接着剤を縫ってるとこなんですよ。
こうすれば、糸がたるむのを防げるし、ある程度の強度も得られようかと思いまして。

あっ、ちょっと長くなりましたね。お聞きいただいてありがとうございます。
撮りましたオーダーメイドのお品物は、間もなく完成です。
そして、19号ではお怪我などされませんよう。

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2014年10月4日(第二部) 秋の夜長にて

手縫いの模様(オーダーメイドのブックカバー)
手縫いの模様(オーダーメイドのブックカバー)

リズムよく縫いまして、両方の表紙が縫い上がりました。
最後の背表紙に糸を一目通して手を止めまして。

まだ5時だというのに暗くなってきましたね。
秋の夜長って、集中して何かするのにピッタリだと思います。
暑からず寒からず、虫も少なくなりまして。夜風を通しながら。

何かしないのはもったいない気もしますね。
でも、ゴロゴロしてても良いんだと思います。心のままでね。
あっ、ちょっと手を付けてみるって言うのは凄く良いと思います。
後に奇跡の切っ掛けだったと振り返るときが来るかも知れず。

なんだか、気が付いたら偉そうなことを言っていてごめんなさい。
さて、手をブルブル振ってほぐしたら、縫い方再開です。

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2014年10月3日(第二部) 充実の木槌打ち

一通り縫い穴が開いた様子
一通り縫い穴が開いた様子

昨日は早めに寝ましてね。少々疲れがたまってまして。
「ほら見てごらん…あれがルーベンスの絵だよ」つってね。

したっけれ調子いいですねー。
「休まないと良い仕事出来ない」ってよく言う人いるけど、大正解ですな。
今なら、ひょっとしてカメハメ波とか打てるかもしれない。ちっちゃいのね。

さて、そんなわけでひとしきり木槌を振って縫い穴を開けていきます。
4種類の目打ちをとっかえひっかえ、トンテンカンテン進みます。

4ミリっていうのは、かなりぶ厚いです。
身の回りの物でも、そんなに無いんじゃありゃしませんかのう。
でも大丈夫。体力が充実してますからね。
そして、全部の縫い穴が開きました。

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2014年9月23日 間もなく完成 “ぼうけんのしょ1”

縫い上がったブックカバー
縫い上がったブックカバー

連休もおそらく最後の日でしょうか。
「こりゃー那須観光の人は最高の最終日だねー」って陽気と風です。

さてさて、オーダー品のブックカバーも完成が近付いておりますよ。
撮ったのは、糸止めすれば一周縫い終わりってとこです。
ステッチがデザインの一部というのがよく分かると思うのですが、どうでしょね。

場所によって、厚さ6ミリありまして。
たった一周に3メートル程の糸を使います。
でもって段差のとこは二重に縫うのですが…
一針ひとはりが重い。

針の先端だけ通して、ペンチで引っこ抜きながら進みます。
ペンチを使うのをめんどくさがって、ぐにぐにしながら指で引き抜こうとすると、レザーを痛めますのでね。

縫い上がれば最後の仕上げに入ります。
長らく作ってきましたブックカバーも、間もなく完成です。

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2014年9月17日 いきなりエンブレム

エンブレムの取り付け
エンブレムの取り付け

いきなり初手でエンブレムでしょう。
ショートケーキは苺から、目玉焼きは黄身から食べる感じです。

さて、オーダー品のブックカバーも組み立てに入りまして。
傍目にもどんどん進んでるように見えると思いまーす。

そういう時は誰しも楽しいですよね。
自分でも成長を実感できる時期ってあるじゃない。
進む程に景色がクルクル変わりまして。

でもね、手を動かす量は下ごしらえのときと変わって無いという不思議。
いや、むしろ…

そうそう、最初にエンブレムを取り付けたのは、楽しいとこから作りてーっていうアレじゃないですよ。ほんとに。
後からでは取り付けられないんです。言い訳っぽいですけど。

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2014年1月25日 うわーっ。××!

縫い上がりました(オーダーメイドのA4ノートカバー)
縫い上がりました(オーダーメイドのA4ノートカバー)

まだですよー。
まだ、完成してません。
縫い上がったところで、これから仕上げに入ります。

…しかし、貫禄というか風格というか…
たとえばね「あっ、この店ちっと洒落てんね。入ってみよーか」なんつって、なにげなく不用意に入ったレストランで、メニューがこれで出てきたらビビると思う。

「うわーっ。××!」ってなりますよ。声に出せない心の声で叫びますよ、きっと。
(ちなみに、チョメチョメは人によって違うと思う。)

ところで、縫い上がるの早かったねーって思いませんでしたかねー。
そういうものなんです。
手縫いに掛かる時間も人生も、見た目だけじゃ計れないんです。

ストッパーのとこ縫ってるときは「全然すすまないねー」って感じでしたが、そりゃあそう。
普通のとこの10倍は時間が掛かりました。

なかなか前に進んでる実感が無くても、大丈夫ってことですね。
いやー、今日は妙な話になったもので。

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2014年1月24日 (第二部) お・あ・ず・け(ハート)

縫い上がり(オーダーメイドの三つ折り財布)
縫い上がり(オーダーメイドの三つ折り財布)

「ふーぃっ」なんつってるように見えませんか、ミチコ。
縫い上がりました。オーダーメイドの三つ折り財布。

折り曲げないでちょこんと置くと、こんな曲がり具合です。
折り目にあたる部分をね、内側と外側で長さを変えてますからね。ちょうど好さそうでしょ。

ちょうどよいってのがあるんですよね、なんにでも。

…ところで、折りたたんだ姿が見たいとこですが、そこは…
お・あ・ず・け(ハート)。

仕上げの後なんですよー。ボタンの取り付けがね。
ヤスリがけとか、磨き上げの後に付けんのがベスト。順番的にです。