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2014年1月23日 (第二部) なにより、その方が面白いから

縫い上がり直前(オーダーメイドの三つ折り財布)
縫い上がり直前(オーダーメイドの三つ折り財布)

あーっ、縫い上げたかった。
今日の、今のこのお話で「縫~い上がりまっした~っ」と言いたかった。

でも、きょうは時間オーバーですなぁ。
23時を過ぎまして、ちょっと無理すれば足りるかなって思った糸を切って。
糸継ぎをして、ここまで。

だってさー、縫い上がった方が絵になるでしょ。
facebook とかブログとかでさー。

でもねー。違うんだよねー。
きっと、オーダーメイドをお願いしていただけたお客様の気持ちと、facebook とかブログを盛り上げたい気持ちはねー。

なので、急いで縫うんじゃなくて、糸継ぎ。
レザーを縫うとね、針に接してたとこの糸は痛むし、これでいいんです。
もちろん「あの記念日に間に合わせてーなー」なんてお客様が言う場合は全然違いますけども。

それで、なにより、丁寧に作った方が面白いから。

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2014年1月21日 (第二部) 手塚治虫の「どろろ」とか、作者は忘れたけど「曼荼羅」とか

内側と外側のパーツ(オーダーメイドの三つ折り財布)
内側と外側のパーツ(オーダーメイドの三つ折り財布)

バラバラだったものが、一つになって来てます。
オーダーメイドの三つ折りのお財布ですねー。
平たく言えばね、この二つのパーツをうまいこと一つに出来れば、完成ってとこまで来ましたねー。

こういう場面で、どうしてもね、思い浮かぶ物語がありまして。
手塚治虫の「どろろ」とか、作者は忘れたけど「曼荼羅」とか。両方マンガ。
マニアックかな?知ってる人いるかな?マンガはねー、好きでしたからねー。

どっちもね、生まれてきたときには、たくさんの悪霊に体のパーツをバラバラに奪われてる物語でして。
義眼とか義手とか義足だらけの体で旅に出るわけですよ。
そして、悪霊と戦いながら、一つずつパーツを取り戻していくんです。

目を取り返すと、世界の色がついてることを知って美しいと感じたり。
腕を取り戻すと、怪我をすると痛いことを知ったり。
肝臓を取り返すと、身体に生気が戻ったり。
だんだん、人間らしくなっていくお話。

なんでだかね、シンパシーを感じるんですよ。

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2013年11月27日 (第一部) 長財布の縫い上がりです

縫い上がった長財布
縫い上がった長財布

さあ、縫い上がりました。
長財布の形になりました。

かぶせを指で押さえて撮っております。
まだ、離すとパカッと開いちゃうので。

しばらくの間は、開いたり閉じたりが硬いです。
ランドセルの肩のとこを思い出すと、想像しやすいかも。
その上に座っちゃったり投げて遊んだりしてる男の子のはくったくたで、すごーく丁寧な女の子のは、いつまでーも買ったときみたいに硬いままで。

さて、仕上げていきます。
そしたら、見た目の印象もピシャッと引き締まりますよ。

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2013年11月25日 (第一部) 集中力が解けるということ

ポケット類の縫い上がり(オーダーメイドの長財布)
ポケット類の縫い上がり(オーダーメイドの長財布)

ふぅ~~~って、深~いため息をつきまして。

インスタントコーヒーのフタを開けまして。
スプーンでコーヒーの粉をひとすくいしまして。
インスタント―コーヒーの瓶に粉を戻しまして。
フタを閉めまして。
コーヒーカップにお湯を注ごうとして「あれ?」って。

ただのお湯が入っててびっくり。

長財布のポケット類のパーツが全て縫い上がった後、一休みしようとしたときの出来事です。
集中力が解けるって、こういうことなんですねー。

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2013年9月18日 やっぱり楽しいレザーの蝶番

縫い上がりの蝶番のレザーブックカバー
縫い上がりの蝶番のレザーブックカバー

縫い上がった姿です。

…やっぱり楽しいです、蝶番。
つくっている自分がワクワクします。
自慢に聞こえるかもしれませんが、実は自慢です。

スチームパンクなパーツっぽい雰囲気があるからかも。
これが出来るってことは―――って想像するのも楽しい。

鋭角に曲がると雰囲気ががらっと変わるもの。
何らかのケースっぽいもの…
カメラとかノートパソコンとかのケース?
バイク系の…メディスンバッグとか…

そのうち、これだーってのが思い浮かぶでしょ。

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2013年9月12日 諦めたらそこで試合終了だよ

ランプシェードの天板の縫い付け
ランプシェードの天板の縫い付け

…間に合うだろうか、今日までに。
キャンペーンのエントリーの期限なんです。

作っている視点で撮ってみました。
小さい両刃の剣みたいな目打ちで縫い穴を開けてます。
これは恐ろしく鋭い刃物で、注射のような角度で横から天板に貫通させます。

接着面が狭いので穴を開ける時に剥がれてきます。
幾つか開けたらすぐに縫って、抑えを効かせながらの前進。
縫い終わったら、ヤスリ掛けして磨き上げて完成です。

今日、間に合うだろうか。
どうにか間に合って欲しい。
どうしたら間に合うだろう。
たぷたぷの二重あごのバスケの監督も言ってました。
「諦めたらそこで試合終了だよ。」って。

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2013年9月4日 目に見えるものだけが全てではない

の縫い上がった三重巻きブレスレット
の縫い上がった三重巻きブレスレット

ただただ長く続く断面ぎわの直線の手縫い…
謎の東洋人のお宅の床磨きとか、ペンキ塗りみたいに。

全長70cm、幅1cm。
終わりました、手縫いの工程。
すると、三重巻きブレスレットの全体の姿が見えて来ます。

ところで、ただただ真っすぐって、誤魔化しが効きませんね。
なんでも、シンプルなものってそうなのかも知れません。
苦手な頃もありました。
「何の修行なんだろうね?」とか感じたかもしれません。無意識に手が動くまで。
「目に見えるものだけが全てではない。」
パットモリタの言葉を思い出します。

さて、こうしてみると、どうやらバランスが取れたみたいです。
個性的な形のバックルも、丸ヒモとベルトの接続部分も。どうでしょうね。

さーっ、まだレザーの裁断面がそのままです。
磨き上げて完成ですよー。