曲線を切りながら、ふと思います。
なんだかね、作りたいものの世界観を象徴しているように見えて来まして。
人間ってさ、大切なものは何かにくるみたいって欲求があるらしいでしょ。
赤ちゃんなんて、世界中のお母さんが、めいめいの地元の布でぐるぐる巻きにしちゃうみたいな。
もうね、赤ちゃんからしたら「ちょっと、落ち着こうや」ってくらい。
…今はね、昨夜に試作品を作った手帳カバーの、型紙を作っております。
「ちょっと、落ち着こうや」って言いながら、きっと笑顔なんですよね。
曲線を切りながら、ふと思います。
なんだかね、作りたいものの世界観を象徴しているように見えて来まして。
人間ってさ、大切なものは何かにくるみたいって欲求があるらしいでしょ。
赤ちゃんなんて、世界中のお母さんが、めいめいの地元の布でぐるぐる巻きにしちゃうみたいな。
もうね、赤ちゃんからしたら「ちょっと、落ち着こうや」ってくらい。
…今はね、昨夜に試作品を作った手帳カバーの、型紙を作っております。
「ちょっと、落ち着こうや」って言いながら、きっと笑顔なんですよね。
夜もふけて参りました。
そして、型紙が完成しました。
オーダーメイドの長財布のための型紙です。
喜び勇んでご依頼のお客様に連絡できる時間でも無し。
いっぷくしながら、ちょこちょこ、間違いのチェックなどのひとときです。
型紙といえばね、方眼用紙に書いて厚紙に貼り付けて切るんですけども。
紙って伸びるでしょ。だから、伸びにくい接着剤を使うんです。
ごはんをつぶしたのでもくっつくのはくっつくんですが、水分がね、よろしく無くて。
発注している天然ゴム系の接着剤がまだ入らず、お高めの合成ゴム系の接着剤で作っちゃいました。
この型紙、お値打ちですよ。
…そうは言っても、素晴らしい型紙は、本当に宝物です。
しかし、長さを1cm間違うとか「ヒヤリ」&「ハッと」ミスが多かったー。
そのまま気付かずに、レザーの裁断なんてしちゃったら、えらいことです。
皆様も、出来るだけゆっくり体を休めていただきまして。
その方が、良い仕事できますから。きっと。
「情けないじゃないか、さんざん苦労してこれっぽっちさ」
空賊のおばさまも言ってましたねー。
えー?それ飛行船のふたつみっつ買えんじゃねーの?っつーサイズの宝石を見せながら…
…紙の試作品を組み上げるのに、こんなに手間取っているのは初めてです。
それでも、蝶番の手帳カバーがどんな姿になろうとしてるのか、分かりやすくなって来たんじゃ無いでしょうか。
キクちゃんも「バルスッ!…あれ?…バルス!…あれ?…ん~と、一字違いかも?ど忘れかも?…あーっ!モヒンガーだった、てへ。」なんつって頑張った姿がここにあります。
…実際ね、何度も間違えました。
キクちゃんは一字も合ってませんでしたけど。
印をつけてはいけないところにつけたり、付ける場所を間違えて、ひっぺがしてから付け直したり。
そんなことをレザーでやっちゃったら取り返しがつきません。
この手順は、きっと、踏んで正解。
糊が乾くのを待って、蝶番を組んでいきますよー。
まだ、12時です。
さてさて今日も第二部ですよ。
いよいよ出来ました。最後の型紙。
何が出来るかって?
そりゃーっ、手帳カバーですよ。
いやーっ、私もね、いきなりこれを見せられたら、いったい何なの全然分かりゃしませんです。
それだけ紆余曲折が合って、ここまで来たわけですよ。
そうそう、紆余曲折といえば、今回、生まれて初めて作ったものがあります。
それは“型紙を作るための型紙”です。
このパーツの曲線を描くため。
…この型紙が出来たことで、ついに試作品の製作に入れます。
いよいよ、私の頭の中にだけあったイメージを、ご依頼者にも見てもらえる。
皆さんにも見てもらえる。
まだ、12時です。
もう少し正確には、11:30くらいかな。夜の。
ほぼ、型紙が出来ました。
第二部です。
最後の難関の一枚を残して、型紙がそろいました。
手帳カバーのオーダーメイドのためのものです。
関所の細道といいますか、回廊といいますか、ボトルネックといいますか、砂時計の細いとこといいますか、とにもかくにも急に解決するもので。
なーんつって。
写真見ても、何がなんだか、どーやってこれが手帳カバーになるんだか、分からないですよね。
私もねー、なんだか細い道とおって来たんで、ちょいちょいっと説明できるほどあれなもので。
もう一つの壁を越えたら、解決編といいますか、謎解きのような試作品の製作に入りまよ。
ここだけの話。どこだけの話?
第二部、四日目…
さすがに「スペシャルドラマ“マグロ”」も四夜連続はキツイでしょう。渡さんも視聴者も。
「パトラッシュ、疲れたろう?僕も…」
なんて寝言みたいなことを言いかねないわけです。
そんな弱々しいことを口走っていたら、オーダーメイドのご依頼者様から励ましのお便りをいただきました。
依頼された手帳と一緒に。
探偵的には「現場100回」かな?
商売人的には「原点にあたれ」かな?
手帳のブランドのサイトに掲載されているサイズを元に、目測で型紙を作ってきましたが、やっぱり実物を見ると違います。
横幅は10mm近くも直すことにしました。
やっぱり、現物を見ないとね。
「おやつ」と「おつや」の構成要素は一緒だから、非常に似たものと予想されるみたいなことになりかねないわけです。
そして不思議と疲れをいとわずいけるのは、遠くに光が見えたからか?
いえいえ、温かい心遣いを感じられるからでしょうね。
「マグロ」もね、見てるみんなまで「もうだめだ」ってなってから、テンション上がっちゃうような曲が掛かり始めるわけですよ。
第二部です。
三夜連続の第二部。
そして、とてもレザー製品の型紙とは思えないものが出来上がってきてます。
これが手帳カバーになってやろうじゃないのっていうんですから。
全部が無駄になるかも。
でも、ここまで作る道中で、ぼんやりした雲みたいなものでしかなかったものが、細部まで思い描けるようになってきました。
作ることそのものが、次のアイデアを出したり、まとめることにつながっていそうです。
ただ…今夜は、ここまで。
なぜなら、…渡さんとマグロの戦いもね、二夜連続までだったわけで。
あれ、好きだなぁ。
いやいやいやいや。
もうちょっとだけ、進めてみよー。
こういう時こそ、大物が喰い付くのかもしれません。