
完成した姿が想像できるとこまで参りました。
黒色のレザーによる蝶番の名刺入れ。
頂上が見えてからが本当の戦い。
そういうことってあると思う。大げさだけど。
まず、戦いでは無いですからね。
むしろ…ワクワクします。何度作っても。
どのくらいワクワクかと申しますと、夏の旅行でバスから水平線が見えたときくらいですかね。
これが大げさかどうかはちょっとアレですけど。
さて、ここからのポイントは2つです。
- 蝶番
- レザーの裁断面
間もなく完成です。
仕上げが出来栄えを決めます。

腹が立ったし、恨みもしたさ。
食う為に俺を育てたんだって知ったときは。
だってそうだろ。食われるんだぞ?
俺だってそこまで牛が出来ちゃいないさ。
…でもなんだ。
和牛っつって、上等な品になったんだろう。
俺の革で作った小物は親子二代で使うっつうし…
甲斐は、あったのかもな。
…以上、妄想です。
いや~っ、お客様からですね、ご感想をお聞き出来まして。
今作っているのと同じレザー蝶番の名刺入れを、プレゼント用にお買いいただけたお客様から。
したっけ、プレゼントした相手の方にとっても気に入っていただけたらしくてね。
退職したら娘に譲るとまで言っていただけたそうなんですよ。
それが嬉しくって。
ちょっと牛の気持ちになってみました。
でも、こんな風に考えるのは、さすがにエゴですかね。

目に見えるものだけが全てじゃ無い。
なんて、星の王子様ですよね?言ってたの。
さすが王子様。名言が似合う。
目に見えるものがすこぶる良い人が、それを言っちゃう。なんだろう、この感じ。
…私もね、言おうと思う。
でも、そっとね。
何を言うかも重要ですが、誰が言うかも重要ですから。
この場を借りて、そっとね。
さて、名刺入れ作りの模様です。
度々お見せしてますが、蝶番を挟んで右と左のパーツに分かれる作品です。
その割には、片方ばっかり作ってきましたよね。
進め具合のバランス悪いんじゃないの?みたいな。
(目に見えるものだけが全てじゃ無いです。)←そっとね。しかも丁寧語。
これで、左右の進み具合がちょうどぴったりになった位ですよ。
このポケットの膨らみを作るために、びっしゃり濡れてますから。こちら側は2、3日お休みです。
ウサギとカメは同時にゴールするお話なのです。

さてこちらは、名刺入れ作り会場の模様です。
いつもより早いですね。
やっぱり、陽射しが半分あたってるくらいで撮れば、いろいろな表情が良く分かるんじゃないかと思いまして。黒色のレザーの。
黒といっても、光の加減でいろんな見え方しますね。いつまででも見てられます。
なので、言葉で簡単に伝えるのは難しいのかも。
艶やかと言えば艶やか。でも、艶は控えめの方ですよ。
もっと光り輝きたければ、オイル多めに磨き上げるという手もあります。
そうなんです。僕らは基本的には自由なんです。
さて、話はそれましたが、後ほど型で成形することになるパーツを優先して進めています。
先に取りかかって、完成するのは最後になる方です。
ウサギは途中で眠るので、どんどん進んでもらわないと。

「あっ」って思うかもしれませんよ。
今夜のレザーの傷の話を聞いたら。
「あっ、ひょっとしてアレがそうだったかも…」なんて。
さて、写ってるのは黒色のレザーですね。
裁断しているとこで、蝶番になる穴を開けてます。
ところで、どんなに大事にしてても、傷つけることはありますよね。
レザーの話ですよ。
ちょっとした傷なのに、ベージュっぽいレザー本来の色が出て来ちゃったことはありゃしませんか。
目立つので、いっそのこと似た色のペンでチョンチョンって塗ってみたりして。
「あー、ちょっと目立たなくなったかなー」なんつって。
一方で、同じくらい傷ついたんだけど、そんなに気にならないことはありませんでしたか。
それは、ひょっとしたらレザーの染色の違いかも知れません。
表面を塗ったものと、染料を深く染み込ませたものの違いですね。
深くまで染み込ませたものを “芯通し” と言いまして、傷が目立ちにくいんです。
それで、色付きのレザーは全て芯通ししたものを使っているんですよ。
もちろん、私の作る物に色のバリエーションが少ない言い訳でもあるかも知れません。

土曜の夜も更けて参りました。
ほっとして夜更かししてますか。ちょっと呑んじゃったりしてね。
こんなひととき位はね、リラックス出来ていて欲しいです。
さて、こちらでは、一つ完成するところです。
“レザー蝶番の名刺入れ” と言いまして。
嬉しいことに、繰り返し作らさせていただいてます。
ところで、ポケットにV字型のクサビが入ったパーツが入ってるでしょう。
膨らみを成形するときに、レザーに水をたっぷり吸わせて、このクサビのパーツを押し込むんです。
そして完成するまでは決して外せない。
あれですよ。
「何があっても振り返ってはいけない」なんて、死者の国からの帰り道の約束くらい、外してはいけないって覚えといて下さい。
さてさて、久しぶりに色違いを作ることになりまして。
もう少し早く作り始めたかったんですが…
クサビのパーツが一つしか無くって。これももう一個作ればいいんですけどね。
そうは言っても、言い訳して先延ばしにすることにも、ひょっとしたら良い面もありそうで。