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2014年2月16日 (第三部) モンキーマジック

蝶番のレザーブックカバーの下ごしらえが完了
蝶番のレザーブックカバーの下ごしらえが完了

近づくほど遠ざかり、遠ざかるほほどに近づいておる…
天竺ですね。モンキーマジックの。

こちらはレザー蝶番のブックカバーです。
下ごしらえが、終わりました。

えっ、だいたい完成してんじゃんって思うかもしれません。
だけどこれ、良く見てみて下さいな。まだひと針も縫って無いんですねー。
接着とヤスリ掛けだけでここまで来ちゃってるわけです。

もろいわけですよ。
キチッと縫い留められて、ようやく先に進めるようになります。

「焦ったらもともこもなくなるぜ」
なんて、教えてくれているような姿に見えます。

すごく近く見えれば、本当に近いんだけれども、一瞬に遠ざかる…みたいな。

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2014年2月13日 (第三部) 「パトラッシュ…一番見たかったルーベンスの絵だよ。」

下ごしらえ(蝶番のレザーブックカバー)
下ごしらえ(蝶番のレザーブックカバー)

「パトラッシュ…なんだかとても眠いんだ…」
ネロ少年の、最後の言葉ですね。あれも、雪降る夜のことでした。

はい。
さてさてさて、こちらは蝶番のレザーブックカバー作りの進み具合です。
きのうの夜ねー「半分磨きました」つって。
「違いが分かるように半分そのままで」つって。
写真を撮ったまでは良かったのですが…

「パトラッシュ…一番見たかったルーベンスの絵だよ。」
なんて声が聞こえて来まして。
残り半分を磨きあげる前に眠ってしまいました。
それで、半周差が付いてます。

右は、パーツの接着まで進み、左はレザーの裏面を磨くとこまでと。

ごめんね、今日もここまでかも。
「パトラッシュ…なんだかとても眠いんだ…」

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2014年2月13日 (第三部) ちょっとアレな好奇心

磨きの前後(蝶番のレザーブックカバー)
磨きの前後(蝶番のレザーブックカバー)

半分だけ磨いて、比べてみました。
作ってるのは蝶番のレザーブックカバーです。

左がビフォー。右がアフター。
色つきの仕上げ剤を使ってるので、分かりやすいんじゃないですかね。
表面のけば立ちが抑えられて、つるっとしてるの。ちょっと艶もあるくらいです。

蝶番の形が出来たから、かなり進んだなーって気はするんですが…
まだパーツごとの下ごしらえの段階です。
他のものだと、下ごしらえはね、たいがい一日二日で終わるんですけども。

そうそう。
今ね、このブックカバーと、オーダーメイドの手帳カバーと、もう一つオーダーメイドのブックカバーを作ってます。
一度に三作品作るのは、私にとってはベストなんです。
オーダーが一つしか無くても、その陰で二つは同時に進めております。

接着剤とか染料とか、しっかり乾かして進めた方が良いので。
そりゃあそう。よく良く知ってますとも…

でもね、早く先が見たいって好奇心がね、ちょっとアレなもので。

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2014年1月18日 ほとんど見えないところ

本体のレザーの裏磨き(オーダーメイドのA4ノートカバー)
本体のレザーの裏磨き(オーダーメイドのA4ノートカバー)

ノートカバーの本体になる四枚のレザーです。
右上の細かなパーツと比べると、すごく大きいですよね。

今日は、そのレザーの裏側を磨いていまーす。
ロウの入ったワックスを縫って、ガラス板で磨くんですよ。
ツルツルのツヤツヤになってきます。

ただね、今回のデザインでは、レザーの裏側が表に出ることは、ほとんどありません。
なので、ほぼ手触りのためですねー。
後は、なんて言ったらいいのか、格が上がるような感じがするんです。
細かい所を気にしたり、裏側を磨いたりするのって。

さーて、これまで細かなパーツを作り続けてきましたが…
いよいよ、ノートカバーの姿になっていきますよー。

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2014年1月17日 2学期の最初の登校日みたいな

下ごしらえを終えたパーツ(オーダーメイドのA4ノートカバー)
下ごしらえを終えたパーツ(オーダーメイドのA4ノートカバー)

このところお馴染みのパーツたちです。
オーダーメイドのA4ノートカバーですね。

でも今日は「あれっ?」て思いませんでした。いつもと雰囲気が違うって。
2学期の最初の登校日にね、密かに思っていた子が急に大人びてるのを見たときみたいな。
「あれっ?」つって。なにがあった?って聞きたい、聞けない。みたいな。

パーツごとの下ごしらえがほとんど終わりまして。あと、ほんの少しってとこです。
先に縫っておくところは縫って、後からだと手が入らないとこなんかは最後の仕上げまで終わってますからねー。
雰囲気も変わってきます。

まったく同じものでも、手を掛けていくとどんどん姿が変わっていきますね。
物作りだと、それはとっても分かりやすいです。

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2014年1月15日 (第二部) 小さな一歩を重ね続けて

オーダーメイドの三つ折り財布のパーツの下ごしらえ
オーダーメイドの三つ折り財布のパーツの下ごしらえ

すべてのパーツの下ごしらえが完成しました。
オーダーメイドの三つ折りのお財布のパーツです。

おめーらも、ようやくやる気出してきたか―、なんつって。
ちんたらちんたらやってきたのに、急にやる気になってるように見えるかも知れませんねー。
「おめーも、ようやくかー」みたいな。

でも、本当は違うんですよ。

裁断したとこのヤスリ掛け。番手を変えて二回。
裏面の磨き。切断面の磨き。切断面を磨いたことで毛羽立った裏面を、もう一度磨き。
ちなみに、団長さんやミチコさんの後姿を磨くときは、必ず型にはめます。

…外からは見えずらいとこです。五感をフル活用して、手触りや撫でたときの音。
小さな一歩をね、重ね続けてるわけです。

本人すら気がつかなくったってね。
ちなみにー。団長さんやミチコさんの後姿…これで、見おさめですよー。

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2013年11月12日(第二部) レザーの乾きに移ろいを知る

オーダーメイドのキーケースの下ごしらえ
オーダーメイドのキーケースの下ごしらえ

第二部です。
夕方の写真ですね。影が長いです。
なんだか良い雰囲気だったので、撮っといたんです。
オーダーメイドのキーケースの制作を進めています。

右側のナチュラルレザーが、表面を飾る美麗な一枚です。
真ん中をすきました。
吟面(レザーの表面)のきめ細かい繊維が見え始めるところまで。

これでね、癖も付けて無いのに、ちゃんと真ん中で曲がるねーってことになります。
ただ、このオーダーでは、シンプルさとキチっとした作り込みを第一にします。
その他の工夫は、邪魔しない限りで出来る範囲で、最小限。出る杭は打ちます。
遊び心を思い切って捨てた先にある魅力もあるもんで。

…あれっ?なんか今、なんかカッコいいこと言いましたかね?
言った感じするなー。似合わねー。

今日あたり、すぽーんと先に進めるかと思ってたのですが…
左側の打刻したレザーがですね、乾かない。
このときに反りを直しといて、ついさっき見てもまた反ってる。
こんなとこにも、季節の移ろいを感じております。