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2016年8月10日 蘇る吸水力、レザーコースターの揉み方

けっこう力強く揉んでます
けっこう力強く揉んでます

ものもらいになりまして。
朝起きたっけ目ヤニがひどい気がしてさ。
目をこすったらズキ~ッと痛くて涙目です。

…アレだね。
お中元かな?
夏の元気なご挨拶なのかな?

さておき、水を吸わなくなったレザーコースターの実験を執り行いたいと思いっま~す。
つっても揉んでやっこくするだけですけども。

ここで注意点っ。
タンニンなめし革は、濡れた状態で変形させるとその形状を維持します。
この特徴を利用して刻印を打ったりぷっくり加工をするわけです。
なので、濡れた革をグニグニ揉んだりするとグシャグシャになります。
必ず乾いた状態で揉みましょう。

さてっ、優しくも力強くグニグニ揉みほぐして参ります。
向きを変えながら、表に裏にと10回ずつくらい揉みました。
揉めば命の泉わくっつって揉みもみしまして…

なかなかの吸いっぷりです
なかなかの吸いっぷりです

結露たっぷりのアイスコーヒーを飲んだ結果が2枚目の写真です。
す~っと広がるように水分を吸収してますね~。
使い始めてから1年3カ月ですけども、まだまだ活躍できそうですね~。

それにしても目が気になる~。

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2016年8月9日 水を吸わなくなったレザーコースター

ヌメ革のコースターができました
ヌメ革のコースターができました

完成です。
生成りのヌメ革のコースターです~。

いや~っ、できたての無垢な感じも良いですねぇ。
水なんてたらしたら、すっと吸い込みますよ。

一方で1年3カ月使ったコースター…
アイスコーヒーを飲みながら気付くわけです。
あんまり吸い込みません。残念。
コースターの上で水玉みたいになってます。

1年3カ月使ったコースターは水が染み込みにくくなりました
1年3カ月使ったコースターは水が染み込みにくくなりました

水を吸わせ過ぎたからかな~?
革の特徴としてましてね。
乾燥するときにキュッと引き締まって硬くなるんです。
それを何度も繰り返してきたから…

だとすればですよ…
揉めばいんじゃねっ?と思うわけです。

野球とかソフトのグローブも、ぐりぐり揉んでやっこくして使うでしょう。
それと同じで、揉んで細かい繊維を壊してあげるわけです。

でも…表面が濡れてるときは揉まない方が良いと思います。
おそらくグシャグシャに痕が残ります。

そんなわけで、明日ねっ、ぐりぐり揉んで実験したいと思いま~す。

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2016年8月8日 レザーコースターのメリットとデメリット

7ミリ厚のコースターの手縫い
7ミリ厚のコースターの手縫い

えっと、フッと思ったんです。
社会人になって何年目かのときのことです。
なんでも使い捨てる暮らしから抜け出せないかなって。

いえいえっ、贅沢はできませんけども。
ちょっと良いものを、長く使ったらどうかな?って。

今日は、レザーコースター作りの様子は写真でご覧頂いてですね。
素材の特徴を木や珪藻土と比べながら、ぶっちゃけたお話しをしたいと思います。

コースターの素材は幾つか試したことがあります。
夏も使いたいので、素材は結露を吸ってくれるもの。
それで木や珪藻土を選んだんです。

木はデザインが良いものがそろってました。
でも残念ながら、濡れて乾いてを繰り返すと木目で割れてしまいました。

一方で、珪藻土のは使い心地が最高でした。
ですが、落っことすと大したことない高さでも簡単に割れました。

どちらも研究されて良くなってるかも知れませんが…
おっちょこちょいな私にはレザーが一番だったんです。

コバ(裁断面)のヤスリ掛け
コバ(裁断面)のヤスリ掛け

もちろん、弱点もあります。
ヤカンで沸かした熱湯の飲物を置くと、ちょっと獣臭さを感じます。
そして吸水力は少しずつ落ちて来るようです。

ちなみに、カビが大敵なのはどの素材でも同じでした。
…長くなっちゃいましたので今日はここまでにしま~す。
吸水力についてはねっ。
あす明後日くらいに実験してみたいことがあるんですよ~。

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2014年5月10日 決める必要がないものもあり

(左)名刺入れ用、(右)ブックカバー用
(左)名刺入れ用、(右)ブックカバー用

週末の昼下がりに、身もフタも無い話をちょっと。

右に重なってるのが、昨日お見せしたブックカバー用のレザー。
それで、左のが名刺入れ用です。

差はビミョーです。
でもね、ちょっと左のがシワや傷が入ってます。
素材としての作りやすさは、ほとんど変わらないです。
いちおう、シワは味として表に出して、傷は目立たないとこに入るようにって目論んでます。

「これはベリー?ベンズ?どっち?」と聞かれれば…
「真ん中くらいじゃね?」なんてね。

人間たちが区別してるだけですから。
線が引っ張ってあるわけじゃなし。
明日の朝日が無いじゃなし。

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2014年5月9日 今度はね、牛の背中のレザーについて

牛の背中の部位(ベンズ)での制作
牛の背中の部位(ベンズ)での制作

連休明けの一週間、疲れたんじゃないですか?
ちょっとね、よもやま話でもしましょかね。

もうお馴染みじゃないかな。
陰で作っていた蝶番のブックカバーの途中経過です。

繰り返し撮っている作品をなぜ今日も…
それはなぜか?
革の特徴が良く分かりまーすので。
知りたい?どっちでもいい?

少し前に、牛のお腹の部分のベリーっていうレザーの特徴をお話したの、覚えてますかね。
ボコボコしてるとか、繊維が緩くて柔らかいとか。
それでさ、仕上げのヤスリ掛けと磨きを4回も繰り返したとかねー。

ところがどっこいしょ。
今回のは、ベンズと呼ばれる背中の部位のレザーで作ってまして。
側面も裏面も、たった1回の仕上げ。
たった1回でこの仕上がり。
写真だと、ちょっと表だか裏だか分からない位でしょ?そりゃ言い過ぎかな?床面(とこめん)、裏ですよ。

細かい繊維が緊密なベンズならではです。
やっぱ優等生ですなー。ベンズ。
ほらっ、なんだか名前もさ、お高級な響きがあるもん。

私はどっちも好きですけどね。

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2014年4月19日 傷痕が語るもの

ベリーの表側
ベリーの表側

ようやく表。
今週は横とか裏とかのことばっかり言いましたね。
で、土曜日になってようやく表です。

加工途中のベリーの表を撮りました。
シワとか筋が多いですね~。ベリーの特徴です。
中でも特に目立つのは、右側の真ん中あたり。横一の字の跡は生きていた頃の傷ですね。
裏側から触るだけでも他との違いが分かる程です。
2ミリ厚にすいたレザーなので、深い傷だったのでしょうね。痛かったと思います。

そういうものを材料に使っていると思うと、いろいろと感じるところがあります。
それでね、こういうことを考えるときはいつも、ネイティブアメリカンが、鹿の腱をより合わせて糸を作っていたという話を思い出します。
大切にするとはどういうことか、とか。
カップ麺とかコンビニ弁当ばっかり食べてると、忘れそうになることに近いかなぁ。
そして、レザーの傷痕から感じることは、さて人それぞれで良いんだと思うんですよ。

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2014年4月18日 本当は力があるのに素直じゃ無い

床(とこ)磨きの前後
床(とこ)磨きの前後

引き続き、ベリーについてちょっとだけ。
念のためですが、ベリーというのは牛のお腹のレザーのことで、繊維が緩めなのが特徴です。

そして今日は、毛羽立ったレザーの裏側を磨いています。
床(とこ)の仕上げといいます。

ヘラで水溶性の樹脂を広げて、ガラス板などで磨きます。塩梅を見ながら。
すると目が詰まって、上等な雰囲気が出てきたと思いませんか。
あれっ?そんな風に言うと、何か誤魔化してるように感じるかも知れませんね。

いやいやいやいや。
断じてそういうことじゃないんです。
真剣に相手しているんです。本当は力があるのに素直じゃ無い素材を。