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2014年1月28日 さて、忙しくなりますよ

手作り腕時計のバンド用レザーの裁断
手作り腕時計のバンド用レザーの裁断

ちょっとね、失敗しまして。
在庫の管理に間違いがありましてね。
ここから一週間くらい、いつもより忙しくなりそうです。

さて、それはひとまず置いておいて、腕時計を作り始めてまーす。
ずっと売り切れだったんですが、ご覧になった方からリクエストを頂けまして。
なんかね、しみじみ嬉しいものですね。そういうのって。

この腕時計、どんな人に似合うだろうなーって思ったとき、キーワードが浮かびまして。
それは “始まりと答えが、実は同じだと知る人” 。
…どうでしょう。謎かけみたいですかねー。

さあまずは、バンド用のレザーの裁断です。
全部ね、繊維の流れを断ち切る方向で切ってます。そっちの方が、腕に巻く時に曲がりやすいんですねー。
逆に、繊維に沿って切ると曲がりにくくなると。細かいことです。

そうそう、そのー。最初に言った、ちょっと失敗っていうの。
在庫切れだったものを、うかつにも販売中にしてしまっていたんですね。
嘘はつけないし、後から頂いた注文を先につくることもできないし…

救いはね、注文から発送まで、7日掛かる場合があることをうたっていることくらいなんです。

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2014年1月12日 テスト勉強って結局身につかなかったりするもの

特殊な縫い穴を開けていく様子
特殊な縫い穴を開けていく様子

正気の沙汰じゃ無いと言いますか…
幅6ミリで長さが22センチのレザーを6本切り出して、それぞれの真ん中の線に4ミリごとに穴を開けてます。

なぜこんなことしてるのかっていうと、アレです。
最期は全部貼り合わせて縫います。そのね、縫い穴を開けてるんです。
オーダーメイドのノートカバーのパーツの一つに。

うまくいくかどうか分からないので、早めに取り掛かってます。
でもテストじゃないですよ。本番です。
ほらっ、テスト勉強って結局身につかなかったりするでしょう。

「貼ってから開けりゃいいのに?」って思うかも。
確かにそう。
でもねー、良い予感しないんですよ。

そもそも柔らかい素材なので、まず無理だろうなって。
コンニャクを6ミリの棒に切りだして、4ミリ毎に穴を開けてくのって、難しそうでしょう。

それにさっ、一念岩も通すと言いますからね。革だけど。
これが上手くいったら、とても手縫いには見えないんじゃないかな。
さては、そういう機械があるでしょ?みたいな。
「オーゥ・メード・イン・ジャパン・スゴイネー」つって。

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2014年1月11日 (第二部) 職人さんの意見は…

オーダーメイドの三つ折り財布用のレザー一揃い
オーダーメイドの三つ折り財布用のレザー一揃い

裁断、完了。パート、ツー。
オーダーメイドの三つ折り財布に使うレザーがそろいました。
団長やミチコが入る予定のお財布ですよー。

ところで、今夜はね、ちょっと毒づきます。
なので、そういうの嫌いな方はここで。また明日ということで…

何カ月か前にね、すっげー腕の太いおじさんがレザーを切ってる写真と一緒に、こんなキャッチコピーを見まして。
「職人の力強い腕が、分厚い革の裁断に活かされてます」みたいな。

これを読んだ瞬間にですね。
「あっ、これっ、職人さんの意見が入って無い」って感じまして。
広告とかキャッチコピーの人だけで考えたんだろうなーって。

なんでそう思ったかと言いますと、まず、細腕の女性作家さんとかがね、どんどんすごい作品を作ってる世界なわけです。
それで、そういう女性が筋トレ三昧かっていうと、そういうわけじゃないんです。

そもそもですね…

  1. 片手でレザーをつまみ上げます。
  2. もう一方の手で革包丁あてて、下ろします。
  3. 切れてます。

…というのが、刃物の研ぎの目安なわけです。
職人さんの意見は…押し切られちゃったのかな。レザーを切るのはうまいのに。

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2014年1月11日 レザーの質について黙っていたこと

オーダーメイドのA4ノートカバー用レザーの一揃い
オーダーメイドのA4ノートカバー用レザーの一揃い

裁断、完了。
A4ノートカバーに使うレザーのひとそろい。
30センチ定規が小さく見えませんか。さすがA4サイズ。

そうそう、レザーの質については、これまで誰にも言ってないし、ホームページにも書いてなかったことがあるんです。
ただ、栃木レザーを使ってますというだけで。ちっと暴露しましょかね…

いやいやいやいや、偽装じゃ無いですよ。
大切なのはね、態度や努力です。きっと。

それでさ、栃木レザーにはですね、特A・A・Bとグレードがあります。
その中で、特AとAだけを使ってるんです。始めたときからずっと。

仕入れ以外にも、以前ねー、友人から一頭買いのレザーをいただいたことがありまして。
それには、内側の隅っこにシールが貼ってありまして。
普通だと良く分からない数字が書いてあるのですが…10cm四方の値段でして、特Aでしたね~。

別に、隠してたわけじゃないんですよ。
ただ…「内は特AとAだけを使ってます」なんて、どこの馬の骨とも知らないのが言ったところで、あんまり意味無いかと思って。
手に取った人に「これはよそとは違うぞ」って感じてもらえた方が、よっぽどいいかと思いまして。

問題があるとすれば…たっかいんだよねー。うー。

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2013年12月12日 頭の外に出たがってるアイデアがありまして

革小物三つ分のレザーを裁断
革小物三つ分のレザーを裁断

なんのために?
なんて疑問がまったく湧いてこないときは、幸せなのかもしれません。

さて、作り続けてますよー。
今回もイベント向けの制作です。

小物なんですけどね、三つ分あるのでかなりの数です。
まとめて裁断しまして。

そんでね、まずまず買い手はつかないだろうなーってのも、一つこさえます。
なんだか頭の中のアイデアが外に出たがっているのがありまして。

まず売れそうにないものを作ろうってのも、われながらアレですけど。
上司とかいたら、難しいでしょうね。こういうことって。

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2013年11月30日 こだわってもいない希望に埋もれて

オーダーメイドのスケジュール帳カバーのパーツ
オーダーメイドのスケジュール帳カバーのパーツ

出そろいました。

これから作るスケジュール帳カバーのパーツたちです。
本の形のカバーにしては、パーツ数が多め。
オーダーメイドでは増えがちです。ご要望がありますから。

無理だ―って思えるご要望でも、はじめは拒まずにお聞きするようにしてるんですよ。
そのままは形に出来なくても、大切なところを活かして、ちょっと変えて作れたりするので。

そんなにはこだわっていない希望に埋もれてしまって、無理になっちゃってることも多いので。
どうしてもかなえたいことが。

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2013年11月15日(第二部) 「世の中は情報戦だ」とするならば

オーダーメイドの長財布用レザー
オーダーメイドの長財布用レザー

偽装と誤表示って、流行ってますよね。エビとか。
基本的にテレビを見ない私に届く位ですから、かなりなものですね。

さて、長財布のオーダーメイド用のレザーを裁断しました。
壮観でしょ。われながら、こんなに使うんだよな―って、ワクワクします。
プラモの箱を開ける瞬間の、少年みたいなもので。
手の平と鼻をベタッとガラスにくっつけて、トランペット見つめてるようなもので。

そうそう、この並みいるレザーのパーツを見ながら思います。
レザーもね、見分けるの難しいですよね。
フェイクレザーの技術はどんどん進んでますし。
本物のレザーを加工する側の表現方法もすっごく自由ですし。

原材料の状態で見れば、虫刺されとか傷とか血管の跡とか、なめしの際に鉄分が残って黒くなっちゃってるとことか…
生きてたんだってことが生々しくて、分かりやすいんですけどもねー。

…エビもね、難しいらしいですね。
しかし「世の中は情報戦だ」とするならば、私は相当な負け組です。
赤子の手をひねられるような負け組。ひねられる方。