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2013年9月5日 オーダーメイドの三重巻きブレスレット、完成です

三重巻きレザーブレスレット
三重巻きレザーブレスレット

三重巻きのレザーブレスレット、完成です。
心のこもった言葉、軽くて軟らかい手触り、そしてシンプルで細部の始末にこだわった姿。

思えば、オーダーメイドの依頼を頂いた時、丁度、この文字を組み込むブレスレットを前に、次の展開を考えていました。
あーでもねーこーでもねーと。

こういうのを渡りに船というのかも知れません。
船が来なけりゃ渡る決心もつかなかっただろうなって時もありますよね。
いまだに、あーでもねーが続いていた気がします。
ちょっと大げさです。

ご要望にお応えしきれず、悔しい思いをしたところもあります。
それでもきっと、感じていただける所があることを祈って…
ただ今、発送しまーす。

*写真は、巻いたナチュラルレザーに通した状態です。

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2013年9月4日 目に見えるものだけが全てではない

の縫い上がった三重巻きブレスレット
の縫い上がった三重巻きブレスレット

ただただ長く続く断面ぎわの直線の手縫い…
謎の東洋人のお宅の床磨きとか、ペンキ塗りみたいに。

全長70cm、幅1cm。
終わりました、手縫いの工程。
すると、三重巻きブレスレットの全体の姿が見えて来ます。

ところで、ただただ真っすぐって、誤魔化しが効きませんね。
なんでも、シンプルなものってそうなのかも知れません。
苦手な頃もありました。
「何の修行なんだろうね?」とか感じたかもしれません。無意識に手が動くまで。
「目に見えるものだけが全てではない。」
パットモリタの言葉を思い出します。

さて、こうしてみると、どうやらバランスが取れたみたいです。
個性的な形のバックルも、丸ヒモとベルトの接続部分も。どうでしょうね。

さーっ、まだレザーの裁断面がそのままです。
磨き上げて完成ですよー。

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2013年9月3日 目立たぬように、はしゃがぬように…

つなぎ部分の内側(三重巻きブレスレット)
つなぎ部分の内側(三重巻きブレスレット)

目立たぬように、はしゃがぬように…
時代遅れの男になりたい
(by 「時代遅れ」河島英五)

レザーの丸ヒモとベルト部分をつなぐところ。
φ3mmの丸ヒモを二枚重ねのレザーの一枚に縫いつけて焼き止めしました。
*オーダーの三重巻きブレスレット作りの続きです)

上に並んでいる山型のレザーでカバーします。
カバーは、水を入れてあらかじめ成形しておきました。
作業中に余計な力を入れることが多いと、仕上がりが悪くなりますので。

結果、外見上のハンドステッチは、外周だけにします。

この “つなぎ” の一番の狙いは、自然過ぎて気にならないこと。
気になっても、なんでこんなつなぎ方で抜けないんだろうね?くらいの印象になること。
どうなっちゃってんだろうねアイツ。みたいな。

まさに「時代遅れ」の精神。
…そうね。
キャッキャキャッキャ言ってはしゃぐこともあります。
ありますとも。
…そこは「なりたい」ってことでどうぞお一つ。

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2013年9月2日 メッセージをのせたレザーブレスレット

三重巻きブレスレットの材料
三重巻きブレスレットの材料

今日は、真面目にお話します。
三重巻きブレスレットの素材の一覧です。

右下が、以前から販売中の “PIECE” というレザーブレスレット。
ご希望のメッセージをブレスレットにしています。通常は一周のみのブレスです。
さて、今回のメッセージは…

“YOU ARE MY LAMP”

…この品の大切さは、推して知るべきところですね。

伝えたい言葉は文字通り文字になっています。
こちらがやるべきことは、丁寧な始末の美しさを追うことです。

キューブ状の文字と同じレザーを・同じ幅に裁断しました。
工夫することはあっても、メッセージより前に出るようではいけません。
面白い色の糸で使ってみたかったものもあったのですが、これも見送り。
細部の仕上げに専念します。

実は、写真は少し前の物で、もう少し進んでます。
材料を見るだけでも、ひたすら、縫う、磨く、という工程が続くことを想像できるかも知れません。

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2013年9月1日 三重巻きブレスの理想のバックルを求めて

三重巻きブレスレット用のバックル
三重巻きブレスレット用のバックル

なんでもかんでも手間を掛ければいいってわけじゃ無い。

…というわけで、探しました。理想的なバックル。
「惜しいっ。もうちょっと」というのはあるんですけど。見付からないですねー。

あっ、このところ作ってるオーダーメイドの三重巻きのブレスレットの話です。
三重巻きのブレスって、ほら、金具に対してレザーバンドが斜めから入ってくるんですよ。

バックルに通した後のレザーの流れを作りたいのです。
その自然な流れを壊したくないってとこがポイントです。
外側に広がらず、さりとて内側に押し込まず。左右には自由に流れるように。

というわけで、作りましたとも。
オーダーの三重巻きブレスレット用の金具です。

左に写っているのが溶接直後。右が、磨いた後の様子です。
日型のバックルです。漢字の“日”の形だから日型です。
お尻の方を扇状に広げて、一段高くしました。

うーん…
決して派手ではないし。
面白いもの出来たんじゃないですかね?
ちょっとしたチャームポイントになってんじゃないの、これ?
見たことある人いないですよね、この形?
ツルっといらっしゃるかも知れませんけど。そしたら少し残念。

…確かに、なんでもかんでも手間を掛ければいいってわけじゃ無いです。
でもね、無いものは作らないと。

よーし、次は、レザーの文字部分とベルト部分のつなぎ方を工夫です。

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2013年8月31日 強いレザーの丸ヒモを求めて

強化したレザーの丸ヒモ
強化したレザーの丸ヒモ

強度のあるヒモが欲しい。直径3mmの。

そこで、3mmのレザーを縫ってみたり、マクラメ糸を六本編みしてみたりしたんです。
いやー、ダメですね。いやいや、それそのものは良いんですよ、見た目とか、滑りの良さとか。
ただ今回のには向いてないなーって。すべすべじゃないと。
…失敗ばかり。

試作品をお見せした三重巻きレザーブレスレット用です。
昨日のイージーオーダーのブレスですね。本格的に制作してます。

丸ヒモ作りから始めたんですが。
…あっ、渋いでしょ。
普通、市販の丸ヒモで済ませるとこです。
いやーっ、われながら渋いとこから始めますねー。

丸ヒモは、いくらでも売ってます。レザーを細く切って丸く磨いたもの。
それがですね、強度がちょっと心もとない。
いえいえ、まだね、手首を一周させるだけで、華奢な見た目の金具で留めるなら十分なんですよ。
良く出来てます。

でもね、三重巻きのブレスレットにするとなると、ちょっと。
特に、全部丸ヒモならともかく、60cm以上の長さのうち、アルファベットを並べる20cm程の所だけが弱いとなると…

さあっ、そこで覚悟して始めました。
レザーの丸ヒモ強化作戦。

  1. 厚さ1.5ミリまでレザーをすく。
  2. 繊維の流れに沿って幅3ミリに裁断。2枚用意する。
  3. うら側どうしを接着。
  4. 接着面をヤスリ掛けして四角に。
  5. ヘリ落しで角を落とす。
  6. 磨いて丸ヒモの完成。

これで、レザーの最も強い吟面が二重にある丸ヒモが完成です。
残念なことに、見た目では違いが分からない…残念。
いいんです。ここで語れたし。

…さあ次は、金具の準備です。

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2013年8月30日 運命は、運ぶ命と読むらしい

三重巻きレザーブレスレットの試作
三重巻きレザーブレスレットの試作

遠く離れたところで、同じことを感じている…
運命的なものを感じます。

昨日の昼下がりのことです。
以前から販売中のレザーブレスレットを作業台に載せて、腕を組んでいました。

まさにその時、問い合わせのメッセージが入ります。

“売っているレザーブレスレットをカスタマイズ出来ませんか?
盛り込める文字数を増やして―――”

驚いて、もう、すぐに、作業台の様子を撮って送りました。
「同じことを考えていました」と付けて。

そして、写真は試作品です。
レザーブレスレット“PIECE” のパーツを、端切れで作った三重巻きのブレスレットに組合わせたもの。

さあ、新たな展開が始まりましたよー。