見るからに苦しそうな手縫いだと思いませんかね。
溝の深さは5ミリ、その深さ3ミリの線を縫っています。
さて、オーダーメイドの長財布作りは、前半の山場だと思います。
かなりの厚みになって固くなった革の束を折り曲げて、縫い穴を貫通させまして。
一針ずつすくう様に進んでいます。
一度にたくさん進もうとすると、接着が剥がれますので。
縫って強度を得たとこを橋頭保に次の縫い穴を開けて、そしてまた縫うというスンポーです。
崖道をゆくときにさ、常に手足の一つだけを動かすようにするっていうでしょう。
そんな感じですかねぇ。
しかしアレですよね。
山場っては言うけど、谷場っては言わないですよね。なんでだろ。