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2016年11月6日 マウスマット最後の仕上げ

仕上げ前のコバの様子
仕上げ前のコバの様子

いきなりですが、仕事のABCって聞いたことあるでしょうか?
(A)当たり前のことを
(B)ばかにしないで
(C)ちゃんとやる
ですね~…

さて、まもなく完成っ。
オーダーメイドのマウスマットづくりの続きで~す。

ヤスリ掛けの様子です
ヤスリ掛けの様子です

最後はコバ(裁断面)の仕上げです。
クリンっと丸く削りましてね。
さらに細かいヤスリできめ細かく整えてゆきます。
そして、樹脂入りのワックスをたっぷり染み込ませて磨き上げます。

ところで、革の見立てって本当に難しいと思いませんか。
コバ仕上げはチェックポイントの一つです。

そもそも、この仕上げ方が出来るのもタンニンなめし革の特徴です。
シャアが圧倒的に多いクロムなめし革では出来ないんですね~。

幾つか見比べるだけで、丁寧さが分かるものですよ。ほんとに。
工程が単純ですから。
もし未経験でも、なんとなく自分にも出来そうに見えませんか?

なんちゃって。
自分からハードルを上げていくのこのくらいにしておきます~。

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2016年11月5日(第二部) レザー蝶番のシステム手帳を作り始めた頃のこと

レザー蝶番のシステム手帳のパーツ達
レザー蝶番のシステム手帳のパーツ達

土曜の夜も更けて参りましたね。
そろそろクダでも巻いて参りましょうか。

さて、始まりましたのはオーダー品のレザー蝶番のシステム手帳づくりです~。
売切れ品の再制作の依頼を頂けるのも、ほんと嬉しい。ありがたいです。

作ってる途中のパーツを眺めながら空酒を舐めるのも好きでして。
すると色々思い出してきます。

このシステム手帳を最初に作ろうって思ったとき、外側にネジの頭を出したくなかったんです。
でっ、革にネジを内蔵するアイデアが出まして。

いやいやいや それが凄く難しかったんです。縫うのが。
蝶番から3ミリの線を縫うんですけどもね。
そこが内蔵したネジすれっすれなんです。

ほんと緊張しながらですよっ。
クッと気合を入れて取り掛かったもんだなぁって。

背表紙の仕込み。まだ下ごしらえが続きます
背表紙の仕込み。まだ下ごしらえが続きます

2枚目の写真が、その背表紙のパーツ達です。
謎めいた仕込みに感じしませんか?

…皆さんも、そして貴方も、そうやってココまでやって来たんでしょうかね~。
なんつって、ほんと酔話になっちゃった。

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2016年11月5日 繊維が乾けば歪むよね

乾いて歪んでから切り抜いた残りです
乾いて歪んでから切り抜いた残りです

たった一回のお洗濯で悲惨なことに…
ワクワクして手に入れたアノ服が…
みたいなことってありませんでした?

繊維ってのはアレですよ。
濡らして乾かすといろんな問題が起こるもの。
伸び、縮み、歪み、シミ。
それは革も同じ…

はい、そんなわけでねっ、オーダーメイドのマウスマットづくりの続きで~す。
これまで、水を染み込ませて打刻したり、樹脂入りワックスを染み込ませて磨いたりしてきました。
その革たちが乾きました~。

「どのくらい歪んだの?」って思いませんか?
だ~いじょ~うブイっ。

黙ってましたけどもね。
実は、一回り大きく作ってました~。

手縫いのステッチが入りました
手縫いのステッチが入りました

しっかり乾いて、ついでに歪んで。
その後にご依頼のサイズに切り抜いております。

そして手縫いのステッチが入れば~…
だいぶ完成が近付いてきましたね~。

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2016年11月4日(第二部) 革と糸だけの “ヒネリ” 誕生です

完成です。
“レザー蝶番の宝箱” です。

ヒネリも蝶番も革と糸だけで作られています
ヒネリも蝶番も革と糸だけで作られています

いや~っよかった~。
本当によかった。

失敗を繰り返した革と糸だけの “ヒネリ” も、スムーズな動きにで~きま~した~っ。いぇ~いっ。
あんまり嬉しかったのでさっ。
「本当にスムーズなの?」って疑問もよぎると思ってさっ。
ひっさしぶりに YouTube 動画も作っちゃいましたよ~。
ぜひご感想をいただければと思います~。

開けた様子です
開けた様子です

思えば、失敗の原因は基本への執着でした。
ぷらぷら散歩してて気付いたんです。

新しい作り方への挑戦は多い方だと思うんですけどもね。
切る・削る・縫う・磨くなどの基本については、かなりの執着があったんです。

…正直、基本を手放すのは怖かったけど…
やりたいことをやるには、えいや~って思いきるのも必要みたい。

蝶番の様子です
蝶番の様子です

残念なことに、試行錯誤が多すぎて傷を付けてしまいまして。
販売はあきらめて思い出の試作品にします。

でも~っ、あとは時間の問題で販売しますよ~っ。
“レザー蝶番の宝箱” 誕生っで~す。

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2016年11月4日 豆知識・革は長く使って味が出る?

マウスマットの裏面の下ごしらえです
マウスマットの裏面の下ごしらえです

ちょっと革の豆知識などいかがでしょう?
オーダーメイドのマウスマットを作っておりましてね。形はとってもシンプルです。
なにより素材の特徴が前面に出ますので、そのお話をしてみたいと思います。

「革は長く使って味が出る」なんて言いますよね。
これがですね、なかなかに奥が深~い言葉なんです。

革にも種類がたくさんありまして。
その中に、時間を掛けることで色艶が良くなっていく種類があります。
イメージとしては、ワインみたいに熟成する感じ?でしょうか。
タンニンなめしのヌメ革のことですね。

一方で、わび・さびって美意識がありますよね。
欠けたり汚れたりするのを劣化と片付けず、変化の美しさをたのしむわけです。
素材は木でも焼きものでも金属でもいいんです。

…これはあくまで個人的な印象ですよ。
タンニンなめし革の特徴と、わび・さびの美意識が混ざってる方も多い気がするなと。
すると、どんな革でも「革は長く使って味が出る」と言って正しくなるわけです。

楽しみ方の種類?が違う気もしなくはないのですが…
いやはや、両方楽しめばいい話ですね。

ガラス板で磨き上げます
ガラス板で磨き上げます

さて、オーダーメイドのマウスマットは、床革(とこがわ)にワックスを染み込ませて磨いております。
完成したらマウスマットの裏側になる面ですよ~。

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2016年11月3日(第二部) 失敗。二夜連続

金属の “ヒネリ” と同じ形を再現しましたが…
金属の “ヒネリ” と同じ形を再現しましたが…

作れども
作れども革の “ヒネリ” うまく動かじ
ぢっと手を見る

…というわけでですね。
二夜連続の失敗です。

金属の “ヒネリ” の構造をよく見て作り直したんです。
でもダメですね。
“ヒネリ” を回転させるのが、すごい面倒です。
むしろ最初のより悪くなってる。

引き剥がしたパーツです
引き剥がしたパーツです

…なにが悪かったのか。
検索してもひとっつも見つからなかったのはさ。
見つからない理由があったってことなのかな。
途中まで順調で有頂天だったのがいけなかったのかも。

作ったことがある品物だったら。
失敗しても挫けず作り直してきたけれど。

こんな夜はどうしたらいいんだろう。

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2016年11月3日 刻印の魅力

名入れの打刻しました
名入れの打刻しました

こちら那須は、なにをするにも最高の秋晴れ。
一年の内でも数少ない最高の日よりじゃないかな?心地いい~。

さて、オーダーメイドのマウスマットづくりの続きですよ~。
今日はお名前を打刻してます。

昨日叩いても良かったんですけどもね。
刻印する文字について最終確認がありまして。

もうご存知かも知れませんけどもね。
革全体を水を染み込ませてから打刻します。
打刻する所だけ濡らすとシミになっちゃいますからね。

この方法の魅力は刻印の深さじゃないですかね?
深~く立体的に刻まれた文字は存在感があるもので。

刻印のサンプル
刻印のサンプル

ちなみに2枚目の写真に刻印のサンプルを載せてます。
立体感まではちょっと伝わりにくいかも知れません。

さあ、革が乾くまで2日くらいでしょうかね。
しっかり待ちますよ。