
「レザー製品には、どうやら、良いものとそうでもないものがある…」
特に調べなくても、靴やベルト、腕時計などを見て、そう感じている人は多いのではないでしょうか。
友人と話した時に「レザーは使い込むと味が出るんだよね?」という話になり、必ずしもそうとは限らないので、ちょっとお話します。
最初に知っておくと良さそうなのは、レザーには表と裏があること。
浮世舞台と一緒です。
表面は「吟面(ぎんめん)」または「銀面」と呼ばれ、レザーの表面のことです。
詳しくはいろいろとあるのですが、エイジングで味わいがある楽しみがあるのは、この吟面があるレザーであることが最初の条件です。
一方、レザーの裏側は「床面(とこめん)」と呼びます。
毛羽立ったりして、だんだん使いにくくなるレザー製品に覚えは無いでしょうか?
もっとも残念なのは、両面が「床面」のレザーを使った製品です。
オイルを染み込ませたり、ペイントすることで吟面に見えるように加工されることもありますが、いずれ、時の流れとともにひび割れ、崩れていきます。