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2016年11月7日 完成、オーダーメイドのマウスマット

完成です。
オーダーメイドのマウスマットです。

奇をてらわずシンプルに作りました。
そのため、素材の良しあしと仕立ての基本が前面に出ます。
ある種の緊張感のある制作でした。

マウスマットは、使用時の革へのストレスが鞄や靴と比べてとても小さいと思います。
経年変化をじっくり楽しんで頂けたら嬉しいです。

長くお役にたてますよう祈っております。
ご依頼ありがとうございました。

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2016年11月6日 マウスマット最後の仕上げ

仕上げ前のコバの様子
仕上げ前のコバの様子

いきなりですが、仕事のABCって聞いたことあるでしょうか?
(A)当たり前のことを
(B)ばかにしないで
(C)ちゃんとやる
ですね~…

さて、まもなく完成っ。
オーダーメイドのマウスマットづくりの続きで~す。

ヤスリ掛けの様子です
ヤスリ掛けの様子です

最後はコバ(裁断面)の仕上げです。
クリンっと丸く削りましてね。
さらに細かいヤスリできめ細かく整えてゆきます。
そして、樹脂入りのワックスをたっぷり染み込ませて磨き上げます。

ところで、革の見立てって本当に難しいと思いませんか。
コバ仕上げはチェックポイントの一つです。

そもそも、この仕上げ方が出来るのもタンニンなめし革の特徴です。
シャアが圧倒的に多いクロムなめし革では出来ないんですね~。

幾つか見比べるだけで、丁寧さが分かるものですよ。ほんとに。
工程が単純ですから。
もし未経験でも、なんとなく自分にも出来そうに見えませんか?

なんちゃって。
自分からハードルを上げていくのこのくらいにしておきます~。

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2016年11月5日 繊維が乾けば歪むよね

乾いて歪んでから切り抜いた残りです
乾いて歪んでから切り抜いた残りです

たった一回のお洗濯で悲惨なことに…
ワクワクして手に入れたアノ服が…
みたいなことってありませんでした?

繊維ってのはアレですよ。
濡らして乾かすといろんな問題が起こるもの。
伸び、縮み、歪み、シミ。
それは革も同じ…

はい、そんなわけでねっ、オーダーメイドのマウスマットづくりの続きで~す。
これまで、水を染み込ませて打刻したり、樹脂入りワックスを染み込ませて磨いたりしてきました。
その革たちが乾きました~。

「どのくらい歪んだの?」って思いませんか?
だ~いじょ~うブイっ。

黙ってましたけどもね。
実は、一回り大きく作ってました~。

手縫いのステッチが入りました
手縫いのステッチが入りました

しっかり乾いて、ついでに歪んで。
その後にご依頼のサイズに切り抜いております。

そして手縫いのステッチが入れば~…
だいぶ完成が近付いてきましたね~。

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2016年11月4日 豆知識・革は長く使って味が出る?

マウスマットの裏面の下ごしらえです
マウスマットの裏面の下ごしらえです

ちょっと革の豆知識などいかがでしょう?
オーダーメイドのマウスマットを作っておりましてね。形はとってもシンプルです。
なにより素材の特徴が前面に出ますので、そのお話をしてみたいと思います。

「革は長く使って味が出る」なんて言いますよね。
これがですね、なかなかに奥が深~い言葉なんです。

革にも種類がたくさんありまして。
その中に、時間を掛けることで色艶が良くなっていく種類があります。
イメージとしては、ワインみたいに熟成する感じ?でしょうか。
タンニンなめしのヌメ革のことですね。

一方で、わび・さびって美意識がありますよね。
欠けたり汚れたりするのを劣化と片付けず、変化の美しさをたのしむわけです。
素材は木でも焼きものでも金属でもいいんです。

…これはあくまで個人的な印象ですよ。
タンニンなめし革の特徴と、わび・さびの美意識が混ざってる方も多い気がするなと。
すると、どんな革でも「革は長く使って味が出る」と言って正しくなるわけです。

楽しみ方の種類?が違う気もしなくはないのですが…
いやはや、両方楽しめばいい話ですね。

ガラス板で磨き上げます
ガラス板で磨き上げます

さて、オーダーメイドのマウスマットは、床革(とこがわ)にワックスを染み込ませて磨いております。
完成したらマウスマットの裏側になる面ですよ~。

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2016年11月3日 刻印の魅力

名入れの打刻しました
名入れの打刻しました

こちら那須は、なにをするにも最高の秋晴れ。
一年の内でも数少ない最高の日よりじゃないかな?心地いい~。

さて、オーダーメイドのマウスマットづくりの続きですよ~。
今日はお名前を打刻してます。

昨日叩いても良かったんですけどもね。
刻印する文字について最終確認がありまして。

もうご存知かも知れませんけどもね。
革全体を水を染み込ませてから打刻します。
打刻する所だけ濡らすとシミになっちゃいますからね。

この方法の魅力は刻印の深さじゃないですかね?
深~く立体的に刻まれた文字は存在感があるもので。

刻印のサンプル
刻印のサンプル

ちなみに2枚目の写真に刻印のサンプルを載せてます。
立体感まではちょっと伝わりにくいかも知れません。

さあ、革が乾くまで2日くらいでしょうかね。
しっかり待ちますよ。

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2016年11月2日 レザーマウスマットの素材のひと工夫

マウスマットの素材の革
マウスマットの素材の革

今日も冷えますね~、やっぱ11月ですね。
さて、オーダーメイドのマウスマットのご依頼を頂きまして。
せっかくなので革の表情のお話をしたいと思いま~す。
もの選びで何か参考になるかも知れません。

素材は栃木レザー社の生成りのヌメ革。
王道の高級素材ですね~。

ところで、つくるのは1枚なのに、2枚裁断してます。
吟(ぎん)付きの革と床革(とこがわ)です。
床革っていうのは、吟面を薄~く切り取っちゃった後の残りのことです。

吟付き革の裏と床革の表の比較
吟付き革の裏と床革の表の比較

なぜ床革も使うかと言いますとね。
吟付き革の裏よりも、床革の表の方が、繊維が緊密だからです。
2つ目の写真で伝わるでしょうか?

完成品の表はもちろん吟面。
そして、裏側は床革の表。
この組合わせにするとねっ、すこぶる綺麗で丈夫なんですよ~。
ちなみに、レザーコースターも全部この方法でつくっております。

私自身、良いものを長く使いたいという願いが強いので。
素材を活かす ひと工夫をお話してみました。