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2014年1月30日 いつもとの違いに、気付きますかね

手縫いのサンプル
手縫いのサンプル

伝わるでしょうか、いつもと違うの。
基本的なレザーの手縫いでは、二本の糸を交互に縫います。

言うなれば、どこまでも交わらない糸と糸とのちちくりあいです。
なので、違う色の糸で縫うとこうなるわけです。

これは、オーダーメイドの手帳カバー用に作ったサンプルです。
ステッチについてのご相談にお答えするためのもの。
この雰囲気は、言葉で伝えるのは難しいですからねー。

綺麗に見せるには、段差とか強くするために二重に縫うとこを一回で済むようにしたり、縫い目の数をピッタリに合わせたりと、ちょっとあります。
こういうのも、ちょっと楽しくないですかね。

さて、今回のオーダーでは、もう一つ大切なポイントがあります。
型紙作りに入れるのは、そこを越えてからですねー。

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2014年1月22日 (第二部) コーナリングに事故はつきもの

曲線の手縫い(オーダーメイドの三つ折り財布)
曲線の手縫い(オーダーメイドの三つ折り財布)

いよいよ、財布になっていきます。
オーダーメイドの三つ折り財布の進み具合です。
団長も心なしか嬉しそうに見えます。
「いよいよだなー」つってね。

それでね、見どころといえばやっぱりカーブ。
ドライバーにとっちゃ、コーナリングは腕の見せどこでしょう。

ステッチもね、カーブは乱れやすいです。
手縫いじゃ無ければ、目立たない細い糸で無難にクリアするのもアリ。

手縫いでレザーの色とのコントラストが大きいとなると、ちょいと気を使います。
いつもは時計回りに作るのですが、コーナーだけは逆回しに縫い穴を開けます。一つずつね。

右下にちょこっと写ってますが、先に二つの穴開けがついた道具を使いまして。
これを、一つ前の穴に一つの穴あけを引っ掛けて、次の一つを開けていくんですねー。

こないだちょっとお話しましたが、縫い穴を開ける針は左上から右下に菱型です。
それで、逆回しに開けることで縫い穴が荒れなくなるという寸法で。

なかなかに華麗なコーナリングでしょう?
団長も嬉しそうだもん。

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2013年12月27日 おいしそうな色だと感じませんか

コーヒーブラウンのレザーと黄丹色の糸
コーヒーブラウンのレザーと黄丹色の糸

おいしそうな色の組合わせだと思いませんか。
このね、レザーの濃い茶色と、糸の黄丹(おうに)色。
ここまで出来ると、もう直観的に、お洒落で可愛い出来になりそうでしょう。

さて、もう手縫いが始まっております。
オーダーメイドのレザー蝶番の名刺入れ。

左奥に写ってる片面は裁断しただけでほったかして、片面だけどんどん進めます。
こっち側は、縫った後に水を入れての成形があるので。

そしてやっぱね、直観は大切だと思うんです。
くたびれちゃってるときとかは、動きにくくなるけれど。

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2013年12月8日 世の中には、いろんな可能性があるもので

レザーブックカバーの手縫いの模様
レザーブックカバーの手縫いの模様

さあどんどん縫っちゃおうね。
三つのブックカバーのパーツが、次々と縫い上がっていきます。
縫うときはどうしても手にワックスがついてペタペタするので、まとめて縫えるのは良いですねー。

あんまり力は無い方なので、ヤットコを用意しまして。
縫い穴がキツイときは針先をつかんでひっこ抜きながら。
草木染めの糸は、撚って強度を上げましてから。

…ところで、ハンドメイドの品を手軽に売れるコミュニティーサイトにも登録してから、最近ね、ご自分でもレザークラフトやアクセサリー作りをされてる方からのご注文も頂くようになりまして。
そういうサイトもいいものですよね。
主婦の方が新たな可能性を見つけ出していたりして。

世の中には、いろんな可能性があるもんですねー。
さあどんどん縫っちゃおうね。

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2013年11月14日(第一部) ナノの世界の違いなんでしょうけど

オーダーメイドのキーケースの手縫い
オーダーメイドのキーケースの手縫い

外側のナチュラルレザー、ふっくらして見えるでしょう。
実は、ふっくらしてるんです。

柔らかい手触りは、染色したレザーのすべすべな感じとは、また違うんです。
なめし方が同じものでも、染めたかどうかで手触りが変わるんですよ。
表面の、ナノの世界の違いなんでしょうけど…

ナノテクという言葉が出回る前も、手触りとか見た目とか音とか、ナノの違いを知ってますよね。
人間の感覚ってすごいなぁ。
あれ、ナノテクとか、書いちゃっていいんですかね?
牛乳と乳製品の違いみたいに、これこれこういう条件を満たしてないと使っちゃだめな言葉だったりするんですかね。
言葉を出しただけなので、大丈夫なんでしょうけど。

さて…まわりをヤスリで削り出して形を整えて。
手縫いに入りました。
オーダーメイドのキーケースも、もう、ゴールが見えて来ましたね。

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2013年8月26日 チョレーチョレー言ってるうちにサクッと縫い終わる魔法の方法

長財布の最後の手縫い
長財布の最後の手縫い

チョレーチョレー言ってるうちにサクッと縫い終わる魔法の方法。
…そんなものがあると思っていた頃もありました。

無いです。

はい、長財布の作成も大詰め。
19のパーツが全て一つになって、外周を縫っていきます。

写真では、レザーの束の間から糸が出ていますね。こんちはーって。
いかにも、縫うの大変そうです。手も入らないし。

作り方をまったく知らない頃は、どうやるんだろね?って思ってました。
プロ仕様の特別な道具で、チョレーって言いながら出来ちゃうのかなって?

  1. 最も外側のレザーに縫い穴を開ける。
  2. 接着する。
  3. 外側のレザーの縫い穴をガイドに、目打ちで一つずつ縫い穴を貫通させる。
  4. 縫い穴に針を刺し、グイッとすくう様に外側に針を出して縫う。

…と、実際は呆れる手間のかかりっぷり。

そして、この呆れる手間のさ中に、チョレーチョレー口に出してみるのは、まあ、自由。
厳しい時ほど笑っとけ笑っとけ、みたいなもの。

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2013年8月5日 まもなく縫い上がり。蝶番のレザーブックカバー

手縫い途中のレザーブックカバー
手縫い途中のレザーブックカバー

間もなく縫い上がり。
手縫いの長さは他のブックカバーの倍近いです。

ところで、読書大好きな人って、一度に二冊は持ち運ぶでしょう?

サスペンスと実用書とか、
サスペンスと歴史物とか、
スリル&サスペンスとか。

さてさてさて、ここポイント。注目です。
左右のポケットの他に、背表紙の近くに細めのバンドを取り付けています。

このバンドを使えば、二冊持ち運べます。
文庫本で実測したところ、合計360ページ位までならOKでした。

あーっ、でも。
一冊でもその位の厚みはありますね。普通に。
そこは…上手にやりくりして下さい。