腹が立ったし、恨みもしたさ。
食う為に俺を育てたんだって知ったときは。
だってそうだろ。食われるんだぞ?
俺だってそこまで牛が出来ちゃいないさ。
…でもなんだ。
和牛っつって、上等な品になったんだろう。
俺の革で作った小物は親子二代で使うっつうし…
甲斐は、あったのかもな。
…以上、妄想です。
いや~っ、お客様からですね、ご感想をお聞き出来まして。
今作っているのと同じレザー蝶番の名刺入れを、プレゼント用にお買いいただけたお客様から。
したっけ、プレゼントした相手の方にとっても気に入っていただけたらしくてね。
退職したら娘に譲るとまで言っていただけたそうなんですよ。
それが嬉しくって。
ちょっと牛の気持ちになってみました。
でも、こんな風に考えるのは、さすがにエゴですかね。