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2013年4月16日 仕上げ前のレザーキーホルダーと看護師の涙

縫う直前のレザーキーホルダー
縫う直前のレザーキーホルダー

貼り付けたレザーの接着剤が落ち着いてから、切断面をヤスリ掛けして整えていきます。
この、縫う直前の初々しい美しさには、つい見とれてしまいます。

それでは今日も、看護師の話の続きをしましょう…

…専門学校を出たばかりの数人の新人が、先輩と二人ずつのチームを組んでいました。
研修でしょうね。
新人といっても様々で、笑顔と勢いでヒョイヒョイこなす者もいれば、休憩時間を犠牲にした挙句、先輩から休憩の大切さを説教されて落ち込んでしまうような者もいました。

その、叱られて落ち込んだ新人。仮にM子としましょう。
M子が目を赤らめたままやって来ました。点滴の交換です。

チューブの途中についている器具を調整していた時です。
器具が外れて点滴の液がピューンッと宙を舞いました。
液はなかなかの勢いで、振って開けたコーラのようです。

「わたし、どうしたらいいんですか。」
M子がベッドの手すりを両手でつかんで泣き崩れました。

…断じて言おう「私は責めたりしていない」。
繰り返そう「私は何もやって無い」。

そりゃあ、非日常的な光景に「あっ!」という顔くらいしたかも知れない。
だが、点滴液の水鉄砲を見て「あっ!」とならない豪傑が世界にどれだけいるだろうか?
いや、いるわけがないじゃないですか。

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